塩田平便り:わが家の稲刈も始まりました

 先週末で、塩田平では多くの田んぼで稲刈が終わりました。コンバインでの刈り取りが増えて来ましたが、まだ稲架に干している田んぼも結構あります。稲刈と平行して、もう脱穀している田んぼも目立ちました。稲刈の適期には幅がありますが、脱穀はお米の適切な水分の幅が狭いので、ウィークデーにもあちこちで脱穀している風景が見られました。先週の土曜日に原発事故の学習会の講師を務めたので、その準備で田んぼまでは手が回らず、わが家の稲刈は日曜日から始まりました。でも学習会の後、もう暗くなって来た田んぼに寄って、稲穂のサンプルを取って来ました。

 穂に付いている籾のうち、まだ完全には成熟していない籾が10%から2%の間で刈り取るのが良いと言われています。最初に稲刈する予定の田んぼ2枚の稲穂から籾を取って数を数えました。それぞれ未成熟籾が8%と7%で、ちょうど良い状態です。気温が低めなので乾燥が進むのに時間がかかるでしょうから、何日かかかっても大丈夫です。翌日曜日に早起きして、準備を始めました。少し時間が空いてしまったので、田んぼまでの農道が雑草だらけで農機を運ぶのが危険です。大きなトラックに、稲刈機(バインダー)と運搬車、稲架の材料に加えて、草刈機も積み込みました。準備に結構かかってしまいました。

 田圃に到着して、まず草刈機で農道の草刈からです。農道が通れるようになったので、バインダーを降ろして2人で稲刈を始めました。初めて使うバインダーだったこともあり、最初はトラブル続出です。バインダーは名前の通り、稲を束ねて縛ってくれます。実は刈るより縛る方が大変なのです。縛るのに使うバインダー紐の新品を用意する時間が無かったので、昨年の使いかけを使ったのがいけなかったのか、紐が絡まったり、結束ミスが続出しました。最初の目論見では、余裕で2枚とも刈り終わるかと思っていましたが、初日には上の1枚を刈り終えただけで、下の田んぼにバインダーを降ろし、端の方を2列刈ったところで暗くなりました。

 2日目は1人で稲刈で、午後は父を医者に連れて行く予定です。しかも下の田んぼは3割位に雑草の稗が大量に生えています。ただ生えているところは刈り取りの邪魔になる稗を鎌で刈れば良いのですが、稗は稲より成長が早く、倍位の高さになった上で周りの稲を巻き込んで倒伏します。試行錯誤の末、全部手刈りして稲を選り分けた方が早いことに気付きました。ほとんどが稗です。倒伏した稗の半分位刈ったところでお昼になりました。病院から帰って来て、暗くなるまで2時間ほど父が手伝ってくれましたが、全然終わりません。ひたすら稗を刈り続けた1日でしたが、稲が立っているところにバインダーが進めたので、そこを刈って稲架を立てることができたのが前進でした。

 最初の田んぼだけで3日目に突入してしまいました。朝から父と2人で始め、午後からはパートナーも参加して3人掛かりで頑張り、真っ暗になることにやっと一段落しました。バインダーで刈り損なった稲がもう少しと、水が抜けなかったのでバインダーが入れない部分の稲が残っています。上の田んぼに稔るのが遅い品種の稲も植えてあり、その稲刈に来た時に一緒に刈ることにして、バインダーを持ち帰りました。次の田んぼを刈ってしまいたいからです。家の近くに小さな田んぼがあり、倒伏はしていますがお布団農法が成功して雑草はありません。1日かからずに刈れると思っていましたが、朝から曇りでした。

 バインダーは稲が湿っているとうまく刈り取ることができません。倒伏しているのでわずかに湿っていてもバインダーに稲が詰まってしまいます。朝露が乾いてから作業にかからねばならないのですが、曇りでなかなか露が乾きません。稲架などの資材を先に搬入し、乾いたところで刈り始めましたが、すぐに雨になってしまいました。残念ですが中断です。ここまでで、全部の田んぼの2割ちょっとといったところでしょうか。田んぼによって雑草や倒伏の状況が違いますが、あと10日以上かかりそうです。稲刈ばかりやっているわけにはいかないのですが、刈り遅れも避けたいところです。天気頼みということになりそうです。

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