バインダーの整備

 7月の麦刈りでバインダーが壊れました。わが家のバインダーは皆2条刈りです。1条刈りより効率が良いだけでなく、わが家に多い湿田に強いのです。湿田仕様の1条刈りのバインダーも1台ありますが、2条刈りの方がうまく刈れます。ただ、麦は播種間隔が広いので1条ずつしか刈れません。1条刈りの機械の方が効率的です。

 壊れたと言っても、機械の不調というより使い方に何か大きな問題があった様です。湿田仕様のタイヤはゼロプレッシャータイヤと言って、タイヤに空気圧はかかっていません。タイヤのゴムの弾性だけで田んぼの凸凹に合わせて走ってくれます。そのタイヤ自体が千切れてしまいました。そんなにやわなものではないのですが。お手伝いの人にお願いして刈ってもらっていたので何が起こったかわかりません。「普通に使っていたら動かなくなりました」って、全部千切れる前に気付いて欲しいところです。

 大きな石や金属に引っ掛けるとかしないと裂けることはないはずですが、田んぼに石や金属はありません。他の機械に引っ掛けるとか、よほど大きな無理な力をかけないと壊れないはずなんです。文句を言っていても始まらないので、稲刈りに備えてタイヤを交換することにしました。

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 バインダーを横に寝かせてタイヤを外します。ピンが固着していて往生しました。たがねを楔替わりに使って少しずつ抜いて行き、1時間位かけてやっと外れました。ネットで調べるとバインダーでは良くあることの様です。

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 タイヤが完全に千切れています。

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 リム側。ビードも落ち切っています。どういう使い方をしたのか。合わせホイールなのでボルトを全部外して左右に分解し、タイヤを挟んで組み付け直します。このボルトも錆びてて外れず、インパクトドライバーの助けを借りて分解しました。

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 タイヤサイズが読み取れました。実は最初これが見つからず、検索で調べたサイズで発注したのでちょっと心配していました。同じサイズでした。良かった。

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 新しいタイヤ。同じものですがなぜか小さく見えます。

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 組み付ける時にスムーズに入る様、リムとビート部にビートクリームを塗ります。

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 組付けも一仕事。写真ではわかりにくいかもしれませんが、タイヤはまだリムに納まっていません。ビートがリムに納まってくれないので、無理矢理押し付けてボルトを入れます。押しながらナットを締めなければならないのでうまく行きません。クランプで押さえてみましたが穴が合わず、結局上から体重をかけて押し付ける方が簡単でした。ゼロプレッシャーでも、組み付ける時は空気を入れてその圧力でビートをリムに納めるので、合わせホイールの間には気密を取るためのゴムパッキンが入っています。

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 コンプレッサーで空気を入れてビートをリムに納めます。納まったら空気を抜いて大気圧まで戻します。

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 バインダーに組み付けて完成。稲刈りでは2条刈りが主役の予定ですが、場所によっては活躍してくれるかも。

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