塩田平便り:お米を沢山収穫しようとすると

 塩田平もすっかり秋らしくなりました。今週に入って気温が低い日があり、周りの山々が急に色づいて来ました。今月初め以来、暇さえあれば稲刈と脱穀に励んでいますが、当然のことながら出張や雨もあり、稲刈は8割、脱穀は3割終わったところです。稲刈が終わっていないところは、水が抜けず稲刈機がハマってしまうので、手刈りしなければならないところが中心です。手刈りも半分位は進んだでしょうか。でもまだまだかかりそうです。今週中に終わらせるのが目標でしたが、ちょっと厳しそうです。これまでに脱穀したお米の量は2俵ちょっとです。これまでは早生や生育が悪く収量が低い田んぼばかりなので、今後の収量が楽しみです。

 今年は少しでも沢山収穫することが目標なので、稲刈や脱穀に手間をかけている分進行が遅くなっています。稲刈の時にうまく束ねられていないと、脱穀機にかけてもうまく脱穀できないので、脱穀時に無駄が出ないように束を一つ一つ整えてやらなければならないのです。田んぼがぬかって稲刈機がよろめいたり、雑草が多くてうまく刈り取れないと、ちゃんと束ねられていないのです。雑草が沢山生えてしまったので、その対応だけで手一杯です。時間がかかっていても手が回りきれず、田んぼは落ち穂が一杯です。余裕ができれば落ち穂拾いをしたいところですが、例年のように鳥に進呈することになるかもしれません。

 福島の原発事故現場に近い小学校に、給食用の野菜を送って欲しいという話があり、今週末に収穫して発送の予定です。これまでも福島のいくつかの団体に送っていますが、そのためにも、少しでも収穫を増やしたいと思っています。残念ながら時間があまりないので、今以上はなかなか難しいのですが、地元で手伝ってくれる人も出て来ました。長期戦なので、少しずつ収量を増やして行きたいと思っています。今年も忙しかったのですが、それでも田んぼに時間を割けた方でした。ご協力いただいた皆さんのおかげです。気象条件やスタートの遅れもあって、今年は失敗も多く、手がかかった割には収量は今一つだったかもしれません。でも、こうした動きが少しずつでも集まることで、ちょっとずつ安心できる世の中になって行くように思います。

 たまたまですが、近くの田んぼと畑を来年作って欲しいという話があり、二つ返事で引き受けました。自分でも、そんな時間あるのかよ、とも思うのですが、それは来年までに考えれば良いでしょう。細かいことは色々ありますが、今の日本に比較的汚染の少ない耕地を遊ばせておく余裕があるとは思えません。ここで一粒作れば、汚染された作物が一粒人の口に入らなくなり、東電に買い取ってもらうことになるでしょう。細かい問題は色々あるでしょうが、基本は良い食べ物を少しでも沢山作ることではないかと思っています。皆さんのご意見もいただければと思っています。

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