いつまでも続く田植

 いつの間にか麦の刈り入れが終わっている塩田平です。少し前、麦秋だなあとは思っていたのですが、2週間ほど出張と行事で出かけていることが多い間に、麦の刈り入れは終わったようです。そういえばコンバインが出動しているのを見かけました。麦は減反田で作るので、麦の後には普通大豆を蒔きます。既に芽を出しているところも多いようです。麦も豆も雨に弱いので、梅雨と重なるこの時期の作業はなかなか難しいのです。塩田平を離れていることが多いので、天気も良くわからないのですが、家人によると先週までは、昼間は暑く、夕方スコールのような雨が降ることが多かったそうです。

 幸い先週後半あまり雨が降りませんでした。3連休の塩田平は猛暑でしたが、おかげで減反田も水が抜けました。知人が手伝いに来てくれ、やっと豆蒔きが終了しました。ただ、最初に豆を蒔いてから10日以上経っていました。その間しょっちゅう雨が降ってくれたおかげで、全面に草が生えています。草の中に種を蒔いても草に負けてしまいそうです。まずまだ種を蒔いていないところをもう一度トラクターで耕し、草を抑制してから豆を蒔くことにしました。豆蒔きだけなら6時間の作業と思っていたのですが、2日がかりになってしまいました。炎天下延々と農作業を続けて、とりあえず一段落です。

 人間勝手なもので、種蒔きが終わると雨に来て欲しくなります。大型台風で大変な地方もあったようですが、塩田平では風は強かったものの、雨は少なかったので、発芽にはちょうど良かったかもしれません。豆畑に見に行ってみると、芽が出始めているようです。今後の問題は雑草対策です。前蒔いたところは豆と雑草が同じ位に育っています。このままでは雑草に負けてしまいます。豆畑によっては既に雑草に圧倒されつつあります。除草用の機械が壊れているので、まずは機械の修理からになります。その前に出張もあり、田んぼの世話もあるので、豆がどこまで守れるか、ちょっと微妙になって来ました。

 田の作業も延々続いています。今日も少しですが、田植をしました。7月に入って田植をしても米は穫れないというのが塩田平の常識です。しかしあちこちの田んぼに欠株が目立つわが家の田んぼでは、未だに少しずつ田植を続けているのです。普通の苗では成長が追いつきませんが、わが家で植えているのは、他の田で株数が多すぎる場所から引っこ抜いて来た大きな稲株です。直播きの田んぼなので芽が沢山出過ぎたところもあり、減らさないと減収するので、一石二鳥なのです。そもそもこんなに欠株が多いことが問題なのですが、今年は台風や鳥の被害などの特殊事情もあり、少しでも回復したいのです。株が大きくなると、さすがに難しくなるので、今月一杯が勝負です。

 お布団農法がうまく行っている田んぼは、欠株も少なく、雑草もほとんど生えないので、あまり手がかかりません。しかし順調なのは5枚の田のうち一番小さな1枚だけです。1枚は欠株は少ないのですが、用水から雑草の種子が流入し、沢山発芽してしまいました。除草はこれからです。1枚は部分的に田植をした田で、田植をした場所は予想通り雑草が大発生しました。代掻きが不十分だったらしく水が溜まらず、深水で草を抑えることができなかったのです。何度も除草しましたが、まだかなり草が残っています。水深を維持しようと冷たい水を入れ過ぎて部分的に稲が枯れてしまい、田植をし直しました。もう少し除草と補植をしたいところです。

 1枚はお布団の中の種籾が鳥に襲われ、育ったのは1割以下でした。田植のやり直しが終わったのが7割位。抑草効果も期待出来ないので深水にして草を抑えていますが、深水に強いオモダカという雑草が繁殖してしまいました。密度は高くないので、時間さえあれば除草できますが、手が回っていません。深水で稲の分蘗が抑えられているという問題がありますが、水を落とすと別の雑草も出てくるので、悩ましいところです。最後の1枚が、一番大きな田です。ここは台風で大量の雑草の種子が流入しました。その時にお布団も大分流され、1週間がかりで直したのですが、部分的に雑草が繁茂しているところ、稲が生えなかったところが出来てしまいました。というわけで、もうしばらくは田植が続きそうです。