山の田に猪出現

天気の良い日は暑い位の塩田平です。先週末、知人の若い女性2人が手伝いに来てくれ、遅れていた田んぼも大分進みました。何年か人に作ってもらっていたので均平が取れていない田が多く、代掻きに入って初めてそれがわかりました。出張等も多いのですが、塩田平にいる日は、時間を見てはトラクターで代掻きに励みました。代掻きだけでは修正しきれないのですが、これ以上遅れるとお米が出来なくなってしまう恐れがありますので、代掻きと平行してお布団を敷き始めました。月曜日までかかりましたが、何とか3つの田のお布団敷きが終わりました。これで一安心です。

 

総合的に考えると、10日ほどの遅れで種蒔きが終わったと考えても良いのかな、とおもっていましたが、翌日塩田平を車で走っていると、まだ一部ですが、既に田植が終わった田んぼがちらほら目につきました。もちろん、代掻きしただけの田も、荒起こしして水を入れた段階の田も、荒起こしだけで水も入れていない田も多いので、それほど心配する必要はないはずです。春先気温が低かったので、直播きではどうせ芽が出ません。夏暑ければ、充分追いつけるはず、と頭では分かっているのですが、自分の種蒔きと人の田植が同じ日というのは、ちょっとショックな光景ではありました。

 

家の周りでは、まだ代掻きも珍しいので、大丈夫とは思いますが、人の作業は気になるものです。しかしそれ以上にショックだったのは、山の田んぼに猪が出たことでした。土曜日の午後にお布団を敷いたのですが、少し敷き残してしまいました。日曜日の午前中に、続きを敷きに行ってみると、昨日敷いたお布団が足跡だらけです。水に浮かべているので、破られてしまって足の形が分からないのですが、穴だらけです。多分鹿では無く猪でしょう。他に鳥の足跡も沢山ついていました。とりあえず少し修正し、前日敷き終わっていなかった部分にお布団を敷いて帰りました。

 

猪のことが気にはなったのですが、一番大きな田んぼにお布団を敷かなければなりません。これまでも鹿や猪に悩まされて来たのですが、春先に出たのは初めてです。夏の終わりの稔り始めた頃に出始めるのが例年のことでした。これで来ないでくれると良いと思いながら帰りました。翌日、大きな田んぼにお布団を敷き終わって直ぐに見に行ってみて大ショックでした。昨日は穴が開いていただけでしたが、そこら中で引きずられて、お布団がよじれています。2-3割は水面が見えています。これでは直ぐに電気柵を張らねばなりません。電気柵を張るには、まず草を刈らねばなりません。

 

既に日が傾いていたのですが、とにかく電気柵を家から持って来て、草を刈り始めました。暗くなり始めましたが、草刈もほとんど終わっていません。とても電気柵の準備までは無理そうです。実は電気柵を持ってくる時に、家に動物避けの薬があったことを思いだしたのでした。正露丸と同じ成分で、臭いは強いのですが害はありません。動物の知らない臭いを嫌う性質を利用して、動物を近づけないというものです。狸避けに使ったことはありますが、猪に使うのは初めてです。幸い在庫が沢山あったので、4箱を田の周囲に撒いて帰りました。翌朝見に行ってみると、被害は増えていません。薬が効いたようです。一安心です。その後2日かけて、少しずつ電気柵を設置できました。