4年生に進級しました♪

2012年夏から、タイトルが永田農法4年生になります

 悲願のナス栽培

 永田農法での家庭菜園を始めて2年目からナスの栽培を始めました。最初はプランターに日向土とココピートを混ぜた用土を入れてチャレンジ。結果は石ナスばかりでした(けど、めげずに糠漬けにして頂きました)。

 次の年は1坪畑に植え、土の威力発揮か!と期待したものの、『ナスは肥料喰い』だからと、高濃度の永田液肥を撒きすぎたせいか、花が咲いても着果せずに次々と落花してしまい、収穫量は2個と惨敗。

 永田農法4年生になるこの夏、なんとしても好物のナスをいっぱい収穫したいところですが、2年連続惨敗の汚名をそそぐための知恵もなく、ひたすらネットでナスの栽培について研究致しました。

 研究に没頭するあまり植え付けが遅れたのですが、7月24日現在で千両ナス(2株)21個、泉州水ナス(2株)20個の収穫があり、大成功とは言えないまでも、まずまずと喜んでいます。

 

 ナスへのこだわり

 子供の頃、お百姓のおじさんが毎朝、新鮮な野菜や果物をリヤカーに積んで売り歩いていたことは既に述べました。美味しい糠漬けにはチョー新鮮な野菜が、無くてはならないのです。約10年ぐらい前までは、そこいらで買ってきたナスでも24時間から36時間で美味しい糠漬けになりました。でも、昨今のスーパーで売っているナスは、48時間漬けても皮が固いままで、漬け物になりません。おそらく、農家でナスを収穫してから、スーパーで販売されるまでに時間が経って、【見かけは新鮮】でも、【実は1日~2日前のナス】なのではないかと推測されます。収穫してから時間が経ったナスは、いつまで糠床に入れても、漬からないのです。

 [ナスの糠漬けが夏のご馳走]である関西人のワタクシ、いろいろ考えてみました。【昔ながらの八百屋さん】で売っているナスは糠漬けになるのですが、スーパーで売っているナスはダメです。たぶん、保存する際の温度管理に問題があるのではと思います。農家に嫁いだ友人がドバッと持ってきてくれた若いナスは、丸1日後でも美味しいナスの糠漬けになりました。つまり、ナスは、鮮度を保つために冷温保存されてしまうと、糠漬けには適さないナスになるのです。

 加熱して食べるナスと、糠漬けにするナスは区別して考えましょう。生のナスを糠漬けにしたいのなら、超、ちょう、チョー、新鮮な、取り立てのナスが必要です。そんなものは手に入らないケド美味しいナスの糠漬けを食べたいのなら《水ナス》に限ります。

 

 ご馳走ナス

 水ナスは泉州(大阪府南部)特産の品種。丸形、皮が薄く水分たっぷりで、生食ができるという珍しいナスです。水ナスの糠漬けは暑い夏のご馳走なのです。なぜか・・・は食べてみないと分かりませんよ~。泉州でしか採れないと言われた水ナス、以前はどこでも買える野菜ではありませんでしたが、品種改良されたのか、他の土地でも栽培され、スーパーに並ぶようになりました。しかしお値段は普通のナスの2~3倍。デパートで糠漬けとして売っているものは1個600円ぐらいです。ご馳走と呼んでも決して大げさではありません。

 家庭菜園ブームの昨今、この水ナスの苗をホームセンターで買うことができるようになりました。となれば、何としても自分で育てたいと力が入るのも無理からぬことです。

 

 1坪畑に地植か、3階テラスでプランターか

 最初に悩んだのはこの課題についてでした。ナスを栽培するからには秋ナスまで食べたい。莫大な水を要求するナス(特に水ナスはものすごく水を要求します)を育てるためには、地植がプランターに勝るのはいうまでもありません。しかし、我が1坪畑には人参を育てるという、重大な使命があります。人参は何が何でも作りたい野菜のNo1。昨年は収穫量が少なかった人参を成功させるために、今年は何としても8月中に種まきしたいのです。

  新鮮なナスの糠漬けを食べたい。秋までナスの煮物や焼きナスを食べ続けたい。でも、8月には畑を人参に譲り渡さねばならない。1坪の畑をみっしり使って、年がら年中豊作を狙うなど、厚かましいというより食い意地の権化のようでお恥ずかしい限りですが、ともかく悩みました。そして【お金を出して買えるか、買えないか】という観点で、優先順位を決めました。美味しいナスは高級スーパーやデパートで買えます。でも永田農法で作った滅茶苦茶美味しい人参はどこにも売っていない。やはり畑は人参さんのもの、ナスはプランターで育てようと決めました。

 

 問題だらけ

 植え付けが遅れたのは研究に没頭するあまりと前述しましたが、なぜそれほどに研究したのかというと、解決策を見つけた今振り返っても、すっきり分かりやすく書き留めることができないほど、こんがらがった我が家特有の諸問題があったからです。ただでも豊かでない頭髪が薄くなるかと心配になるほど悩み続けたのは以下の理由に拠ります。整理するのはあきらめてダダ書き致します。

 ナスをプランターで栽培する場合、土が問題。日向土と保水材のココピートでは関西の超絶熱帯性気候のもと、石ナスになることは経験済み。従って用土は、赤玉土に30%の腐葉土を混ぜることにした。でも重たい土を3階のテラスまで運び上げるのは、膝の悪い私には無理。その上、私たち二人家族はお盆前後に約1週間里帰りで留守をする。その間3階に置いているプランターは、お隣さんに水やりをお願いするので、1階つまり玄関前に移動する。つまり我が家で唯一の力持ちである夫は、プランターを抱えて、1階から3階テラスを最低でも10往復しなくてはならない。日向土ならさほど重くないのでお願いできるが、土がびっしり詰まったコンテナを運ばせて腰でもやられた日にはウチは路頭に迷う。ということで、3階テラスでの栽培はあきらめなくてはならない。しかし、わずか4坪の庭は、丸3年の間になんじゃらかんじゃら植えてしまい、1坪畑の外にナスみたいな葉っぱが大きな野菜のプランターを置いたら足の踏み場が無くなる。ナスを作って食べたい、美味しい人参も食べたい、けど、どうしても避けられない問題が・・・ああああぁぁぁぁぁ悩悩悩悩

 

 解決策

 悩み抜いた末に、素晴らしいアイデアが浮かびました。人参の種を蒔く8月下旬まで、畑の人参スペースにプランターを置けばいい。地面にプランターを置くから、赤玉土を使える。人参の種を蒔く頃には大玉トマトの収穫が終わっているから、ナスのプランターをトマトのスペースに移動する。名付けて、プランター玉突き移動です。万歳、拍手喝采が心の中で聞こえました

 

 植えるぞー、ブファと鼻息

 奮発して、490円也の丸形野菜コンテナを水ナス用に2個購入。水ナスのためなら惜しくない。

 早めに買った苗を大きめのポットに植え替え、しっかり育てたので、なんとも立派なお姿。

水ナス 5月25日植えつけ

 

 千両ナスはショウガの栽培で使用した杉材のコンテナに、土もそのままで植えつけました。水ナスほど水を要求しないので、密植します。

ピンボケです(汗)


 こんな感じで畑にコンテナを並べました。水ナスの左側に千両ナスの杉桶を置きます。フェンス沿いにはショウガ、畑の真ん中あたりはキュウリを植える予定。

トマトの向こうに水ナス

 

 6月11日、早くも千両ナスの収穫が始まりました。

またまたピンボケです(大汗)


 7月22日の畑の様子です。拡大して見てください。色々な作物や所帯染みた物が見つかります。

畑の作物

 

 今朝の千両ナスです。 

明日食べる予定

 

 4年生になって

 進級記念特大号として長い一コマになってしまいました。ただ記念だからどっさりまとめて書いたのではありません。書けない事情があったのです。7月に入り本格的な暑さが到来したせいか、はたまた年月の重みか、5年間酷使したパソコンがぶっ壊れ・・・たかと思ったのですが、何とか復旧させ・・・たかと安心しかけ・・・たら、バックアップ用のハードディスクが壊れてしまいました。バックアップなしで壊れかけのパソコンでチビチビ文章を書くというのは、ナイヤガラの滝を綱渡りしながら俳句をひねるようなもの。水泡に帰す可能性が非常に高いということです。

 ナスについては書きたいことが山ほどありますが、今日はこの辺でやめておきます。なぜなら、新しいハードディスクにバックアップを取る時間がいるからです。夕飯はそれが終わるまでお預け。バックアップを取るまで、怖くてパソコンの電源を切れませんから。(涙)

 ナスの写真が少なくて、スミマセン。新鮮第一のナス、特に貴重な水ナスは、採れたらすぐに糠床直行なので、写真撮影の暇が無くて。証拠写真をお見せできなくて申し訳ありませんが、小さめの美味しい水ナスを1日おきに糠漬けにして頂いています。水ナスの画像にリンクを張っておきました。

 これからの課題は「食べる前に写真」です。今後ともご高覧よろしくお願い致します(平伏)。

まだまだ間に合う、インゲンマメ

マメ科の野菜について

 マメ科の野菜を栽培するかどうかは、長所と短所を知ったうえで決めれば良いと思います。

 長所:栽培が比較的簡単(種類によります)。肥料をあまり必要としない。害虫の心配がほとんどない。

 短所:栽培期間が長い。連作障害が顕著。ツルや葉が大きくなるので、ベランダ栽培の場合、場所を取りすぎる。

  畑に植える場合、栽培期間が長く、連作できない期間が長い(4~5年!)マメ科の野菜はそれなりに輪作できるサイズの畑が必要です。ということは、我が家の1坪畑にマメ科の野菜は[向いていない]ということになります。

 サヤエンドウが死ぬほど好きな私は、イヤ~ン、食べたいよーと思いつつ我慢しなくてはならない・・・ってことにはなりません。サヤエンドウもスナップエンドウも、収穫期にはしっかり頂いております。なぜなら 、 最近勿体ぶるのが趣味になって ^ ^;プランターなら毎年栽培できるからですあったりまえー。プランターで密植したら、毎年、旬の野菜をたっぷり楽しめますよー。

 永田農法では日向土がメインで、保水材としてココピートを混ぜ込んだ用土を使用しています。私は一つの野菜を収穫し終わるたびに用土を取り替えることはしません。なぜなら、フツーの畑で輪作できるなら、プランターでも輪作できるはずだと考えたからです。

 

《プランターの輪作》

 どの永田農法の指南書にも書かれていませんから、必読(拍手喝采の嵐!)

 畑で輪作できる野菜はプランターでも輪作できるのでは・・・と思ったのが発端・・・というほど考えた訳ではなく、単純に、使用済みプランターの用土を再生する手間を「メンドウだなぁ」と思って試しただけなのですが、まったく問題なく栽培できるということがわかったので、インゲンの項でご報告となったわけです。

 

 土の準備から種まきまで

 基本的な永田農法プランター栽培の準備です。

 種はネットで買いました。ホームセンターで蚊に喰われながら汗だくで説明書きを読むのもイヤなので、ネットで種を販売しているとこが送料無料のときに、各季節の野菜栽培計画立てながら、必要な種を、じっくり検討して購入するというのがお勧めです。

 多収という観点から、つるありインゲンを選びました。

選ばれしインゲンの種

 

 5月6日に種まき。ゴールデンウィークは年に一度の親孝行ウィーク。実家から泊まりに来てもらった母とワイワイ言いながらの楽しい種まきです。実は無理矢理見学させました(^ ^ ;)

 

  土は使用済みのもの

 プランター栽培での輪作は、1年サイクル  前年の夏から冬にかけて葉物を育てていた土を春に種まきするインゲンに使います。インゲンは8月にも種まきして秋に収穫できるので、こちらはミニ人参とラディッシュの土を使います。また、初冬に種まきするエンドウの土は、同年の春から夏の終わりまで栽培していたピーマンの土を使います。(ピーマンの前に葉物を育てていても大丈夫です)

 大ざっぱにいうとうちの輪作パターンは、葉物(レタスなどのキク科葉菜)→アブラナ科の根菜(カブ、ラディッシュなど)やアブラナ科の野菜(芽キャベツなど)→マメ科(インゲン、エンドウなどのマメ科果菜)となります。まだ4年目なので、葉物からマメ科やピーマンなどのナス科に飛んだりしますし、サイクルをしっかり確立するにはあと数年かかりそうです。

 輪作パターン 輪作のパターンは大抵の農業指南書に出ていますが、どんな野菜を毎年育てたいか、家族の好みなどを取り入れて、最終的には【我が家の輪作パターン】を確立するのが何よりだと思います。商業農家とは異なり、プランターの家庭菜園で、手間を省きたいというのが目的ですから、[収穫したら土を入れ替え]という無駄を無くすように考えてみるのが一番ではないでしょうか。ウチの1坪畑とプランター菜園もあと何年か経てば、次はこの野菜、次はこの野菜と、しっかりした輪作パターンができることを楽しみにしています。

 

 使用済み用土の消毒

 ほったらかしにしていた土には、小バエなどの虫がいるので、木酢液を500倍に薄めた希釈液をじょうろでタップリしみ込ませて、消毒しておきます。(そいでも小バエはわいてきますけど・・・)

鉢底石を置いたプランターに古土を移す

 

 珪酸カルシウム(ケイカル)とカキ殻石灰を混ぜ込みます。古土なので、通常より多めです。

ケイカルとカキ殻石灰を混ぜ込む

 プランターサイズは2種類:50×25×深さ20センチ(2条で6箇所に蒔く)と、60×25×深さ20センチ(2条で8箇所に蒔く)

 ふだん使っているプランターは65×20×深さ20センチで、これでもいいのですが、長~く伸びるツルのために、2メートル強という長~い支柱を立てます。いつものプランターでは安定が悪いので、大きめのプランターにしました。いっぱい作って、大好物の若いインゲンを冷凍保存するつもりです。

 種は一箇所に4粒まき、本葉がしっかり2枚出てから2本残して間引きします。

種を置く

 

液肥水をたっぷりかける

 乾燥したら発芽しないので、種の上に湿らせたココピートをかぶせておきます。マメ科の発芽は力強いので、多めにかぶせても大丈夫です。

ココピートで乾燥防止

 

 5月12日、めでたく発芽しました。

発芽

 

 種の元気度か、日当たりの違いかはわかりませんが、発芽直後は成長にばらつきがあります。だから余分に蒔いて、後で間引きするのね~と納得。

生育の遅いコたち

早熟なコたち

 

 支柱立て

 5月25日、支柱を立てました。しっかり組み立てること、下部をプランターにしっかり縛り付けて、分解しないように気を付けます。風が吹いて倒れたらたいへんですから。

支柱をプランターに縛り付ける

 

 6月3日、健やかに成長・・・といいたいところが、下の葉っぱが黄色くなりました。ベウキかなとビビッて、ハサミで切り取りました。土に被さるように葉が茂って蒸れたのか、小バエがかなりいたので、木酢液を薄めてじょうろでジャージャーと消毒。最近は小バエぐらいでギャーギャーわめかず、冷静に対処できるだけの根性がついてきました。

葉っぱが病気?

 

 写真に写っているエアコンは滅多に使わないから、プランターを前に置いても大丈夫です、念のため。

全体像

 

 6月14日、インゲンは緑のカーテンになるんだなぁと感心。プランター栽培だと、ときどき置き場や向きを変えられるので、不公平なく日光浴してもらえます。

伸びた伸びた!

 遠くにかすんで見えるのが六甲山です

いい眺め!

 

トマト、全滅の危機!

 トマトの生育は順調、大玉中玉プチトマトそれぞれ、1段目に連なる実が日々膨らむ様子を見るのが朝の楽しみ・・・・・・でした。その日までは・・・・・・。

 6月7日、夕方の水やりのため、庭に出てビックリ。トマトの畝周辺が水浸しになっているのです。ゲエエエ・・・昼間、庭仕事した際にバケツの水を流したから、トマトの畝周りの溝に水が溜まったのかなぁと、頭を掻き掻き水を掃き出そうと、小さなシャベルで水をジャバジャバ排水穴に向けて掻いたのですが、掃けども掃けども水は減らない。そういえば排水穴のお掃除をしてないから、詰まったかな、まぁ時間が経てば水は土に吸い込まれるだろうと楽観的に考えて、わずかな不安を無視しつつ床についたのです。

 6月8日朝、私より先に起きた家人が暗い顔をしています。私の悲鳴を予期していたのでしょうか。トマト周りの水たまりは無くなっていました。が、大玉と中玉トマトの苗は3本とも支柱ごと倒れ、茎は折れ、ちぎれた葉っぱがあちこちに散乱。テラスに置いていたお花の植木鉢も、大きな蘭の鉢も、庭の真ん中まで投げ出されていました。悲鳴はあげてないデス。

 テラスに設置してあった交換用タイヤ4本を載せたホルダーがひっくり返り、タイヤと植木鉢を投げ飛ばして、トマトに直撃したのでした。ホルダーを倒したのは他でもない、【水流】でした。

 プチトマトから50センチほど離れた場所の地下水管が破断して、水道全開状態の水が噴き出し、テラス周辺の土を家の基礎部分に押し流していたのです。ソウイエバ、きれいなお水が、湧き出ているって感じでした。

土がえぐられて

家の地下に流れ込んでいた

 ソウイエバ、前日あたりから、ダンゴムシが大挙して退去していたり(クダラナイ駄洒落)、見たこともないオケラのような虫がいて腰を抜かしたりしていました。これらは皆、少しづつ水が滲み出て、土が水浸しになっているサインだったのです。

  呆然とトマトの残骸を眺めること10分余り。見つめても見つめても現実だわ・・・。我に戻って、支柱を起こし、グニャリと曲がった茎はまっすぐにして、汁が出ている茎は折り取りました。ここで急いでハサミを使い、病気になっては、本当に全滅してしまいますので、手を使いました。ちなみに、トマトは水を少なめ少なめで育てるので、茎がポキリと折れることはほとんどありません。茎が折れるのは、水やりの直後だけです。しかし、丸1日も水道水の池に沈んでいた根っこは、少し触っただけで音を立てて折れてしまいました。

大玉中玉トマト、支柱を立て直した

折れ曲がった茎

2段目から上は取り去るしかなかった

 

 プチトマトは3本とも根っこごと引き抜き、大玉中玉トマトはマルチを取り去って、新しいと腐敗防止の燻炭と、ケイカル、カキ殻石灰を混ぜて植え直し、新たにマルチを張りました。はたしてトマトは復活するでしょうか。

 今年は大収穫を狙っていただけにショックではありますが、水道管の破断は誰のせいでもない、歴年の結果なので、受け入れるしかありません。昨年のプチトマトの土が変な湿り具合で、ネコブセンチュウの害を受けたのも、漏水のせいもあったのではないかと思います。

 怒濤の1日が終わり、土運び、鉢の移動などで、全身筋肉痛となりましたが、3日経って、トマトが生き残ったことを確心しました。

丈が低くなったプチトマト

熟し始めたトマトがいじらしい

この実は熟すでしょうか

このわき芽が頼みの綱

 

 プチトマトの実が熟し始めていました。真っ赤になった2つを朝食に戴きました。

初収穫

 お味は・・・・・・、水っぽい、スーパーで売っているトマトの味でした。しかたありません、水浸しだったのだから。

  今回の惨事で、改めて永田農法の【極限まで水を控えて育てる】手法で、濃厚な、世界一のトマトができていたのだと納得しました。今後はトマトの様子をしっかり観察し、土が乾いてきたことを確認するまで水も液肥も与えずに育てます。

 トマトの生命力を信じつつ・・・。

国産ニンニク、できました!

 にんにくって、種類によってというか、産地によって、何であんなに値段がちがうんでしょう。中国産なら3球入りで100円、青森産なら1球で250円から300円。中国産は1球に小さな片鱗が12個、青森産は大きいのが6片。中国産は、安くてウレシイ、けどなんだかなぁというモヤモヤした気になるのと、鱗片が小さくて、皮を剥いたりすり下ろしたりに不便、多すぎて腐らせること暫し。青森産は、なんといっても国産の安心度タップリ、皮が剥きやすい、鱗片は白くて美しいけど、二人暮らしの我が家には1片でも多すぎるときがある(お料理の種類によりますけど)。使い掛けのニンニクは冷凍したら長持ちしますが、風味が落ちるから、生で使いたい。中途半端やなー!と漫才師さんのように叫びたくなります。

 というわけで、自力で国産ニンニクを作ってしまえと決意を固めたのです。

 ニンニクは栽培期間が非常に長い、よって、ウチの1坪畑に植えるわけにはいきません。プランターでニンニクなんて作れるの?と、ネット検索すると、結構簡単みたい。さあヤルゾーと腰を上げたのは昨年9月のことでした。

 深めのプランターの方が良いだろうと、いつものホームセンターで198円也のプランターではなく、498円も出して野菜栽培用プランターというシロモノを購入しました。野菜用なんて謳い文句がついたものを買ったのは初めてではと思います。私は【汎用】(はんよう:一つのものを広く諸種の方面に用いること:広辞苑より)ってのが好きです。ナントカ用と名が付いただけで、値段は数倍になると思っておいた方がよい、というのが持論でアリマス。

 深めを買ったつもりなのに、メジャーでサイズ測定すると、深さは2センチほどしか違わない!アバウトな私は、自らのアバウトさを噛みしめ、もっと安いものが買えかもしれないのにと嘆きました。

栽培データ

 プランターのサイズは50センチ×30センチ×深さ23センチ。(20片ぐらい植えた)

 土は赤玉土3に対し腐葉土を1の割合で入れ、ケイカルカキ殻石灰を適当量混ぜ込みました。

 肥料は永田液肥2号を600倍に希釈して使用。

 水やり:冬場は週1回の液肥水のみ、春からはほぼ毎日(水が多すぎました、反省。)

9月6日、土は簡単にできました

 

 ニンニクの種類 早生ニンニク9月半ばに種球を植え、翌年5月~6月に収穫です。青森産で有名なホワイトニンニクは晩生で、収穫が7月になります。私が住む関西はほぼ熱帯といえる気候ですので、温暖な地方での栽培に適した早生を選びました。

 種球は3球ぐらいで500円弱だったと思います。よく覚えていない・・・10ヶ月も経つと忘れてしまう、恐ろし恐ろし。

 テラスの下で雨があたらない、冬場でも日当たりの良い場所にプランターを置きました。プランターの後ろにあるのは予備タイヤで、銀色のカバーがかかっています。

11月20日撮影

12月1日撮影

2月4日撮影

 芽掻き 発芽時の写真は取り忘れました。発芽してからしばらくして、同じ種球から2芽出ていると思われる箇所は、大きな芽をひとつだけ残して、あとはすべて掻き取ります。ここら辺はジャガイモ栽培と同じです。

 トウ摘み 4月に入ると、ニンニクの葉のてっぺんが膨らんできました。ネギ坊主ならぬ、ニンニク坊主(花芽)の出現、トウ立ちです。放置しておくと、花が咲いて、ニンニク球が収穫できなくなるので、トウ部分が適当に伸びたところで、付け根からポキッと折り取ります。なぜテキトウに伸びるまで待つかというと、トウを食べるためです。少しでも長い方が食べる量が増えるが、待ちすぎるとトウが固くなるという微妙なバランスを考えて、適当な所で折るのです。

 芽掻きとトウ摘み以外はほったらかしでした。春以降はテラスの下ではなく、雨のあたるところに置き換えました。これはニンニクのためではなく、夏場テラスの下がトマトのスペースになるから、土を乾燥させたかったという理由でした。

 害虫 ニンニクには虫などつかない、と思っていたのですが、虫がつかなかったのはタイヤの銀色カバーが虫除けになっていたからでした。ニンニクのような強烈な臭いのするものに虫がつくなんてビックリです。葉の裏についた真っ黒なアブラムシ、これはネギにつくアブラムシと同じ種類だそうです。ギャーと心の中で叫んで、水道のホースの水を勢いよくかけてアブラムシを洗い流しました。

 以後アブラムシは見ていませんが、その日を境にニンニクの葉が元気を失っていきました。ストチュウでも散布してやればよかったのですが、春は他の野菜の作業が多く、緊急性のなさそうなニンニクはひたすらネグレクトし続けてしまいました。

 収穫のサイン 5月に入ると、葉が少し枯れてきました。収穫のサインは、葉が枯れきったぐらいと(おぼろげに)記憶していたので、1個だけ試し取りしてみると、小さい球がついていました。ん~ん、収穫間近というのに、この成長ぶりではイケナイ、肥料をやるべし!と、毎日の水やりに加えて、液肥を3日に1回やるという無茶をしました。それが良かったのか悪かったのか、本日6月7日の収穫時には、葉の付け根、土と接触する部分が腐っているのが数本ありました。土には小バエが湧いているし、もう滅茶苦茶です。

 掘り上げると、球は腐った外皮に包まれていて、またまたギャー!しかし、貴重な収穫物、無駄にしてなるものかと、きれいに皮をとって水洗いしたら、なんと!こんなに素敵なニンニクが現れました。

なんとか無事だったニンニク

茎が腐っていた分の鱗片

 

 コスパフォ的には・・・ 収穫量は、最初の試し取り1個と、今日の収穫14個分、合計15個です。500円弱の種球すべてを植え付けたのではなく、3分の1はお友達に差し上げたので、1個につき23.3円(土とプランターの代金を除く)になります。

全部でこれだけの収穫(1個は食べちゃいました)

 

 滅茶苦茶なネグレクト栽培にもかかわらず、国産ニンニクが1個23円。大成功!ですよね。

 反省点 乾燥し始める春の水やりはほどほどに、密植しても育ちそう、害虫除けに(少しは)気を配るなどの点に注意していれば、20個は収穫できたと思います。

 栽培する価値アリ・ナシ? アリです!

 今日から新登場の野菜栽培につき、コスパフォ的にお勧め出来る野菜かどうか、栽培を振り返って反省する点、ウチの規模の家庭菜園で継続的に栽培する価値があるかないか(あくまで1坪畑とプランター栽培の場合です)、この3項目に関する評価をのせていきたいと思います。栽培の安易度については、虫が恐いとか、暑い中での作業が嫌いとか、1日に2時間以上は作業しないとか、本業と両立することとか、色々な要素が絡み合ってきますので、単純評価はできませんが、本文を読んで想像していただけば、ワタシにもできそーとか、感じ取って頂けるかと思います。

 今年の9月もまた、種球を買ってきて、今度は赤玉土+腐葉土と、日向土+ココピートの2種類の用土に植えて、色々な要素を比較してみようと思います。今度は全部植えて、倍の収穫をゲットするぞー!


バナナピーマンと万願寺とうがらし、テラスにデビュー

 手のかかるペットを飼っている気分で過ごした70日でした。3月初旬に種まきして以来、ヒーターを入れても寒い日は温度が上がらないから電気あんかに取り替え、ポットが大きくなったから容器と電気あんかを買い足す、温泉旅行の際は育苗器を旅館に持ち込む等々、涙ぐましい努力の甲斐あって、晴れてプランターに植え付けるところまでこぎ着けました。

 プランターへの植え方は、他の苗と同じで、根っこをきれいに洗ってから、5センチぐらいにスッパリと切り取り、日向土とココピートをブレンドした土に植えるのです。字で書くとヤヤコシイ手順ですが、慣れるとサササッと30分ほどで完了します。

 とにかく暑い時ですから、手早く作業しないと、苗が萎れてしまいます。植え付け前に十分水やりして、人間で言うと「水で腹がパンパン」状態にしておきます。

 支柱の立て方

 植え付け時は短い支柱で、苗が倒れないようにしておきます。

 苗が根付いて、しっかりしてから支柱を立てます。支柱立ては植え付け直後というのが常道みたいですが、永田農法で日向土のプランターに植える際は、苗が根付いてからの方が良いと思います。せっかく植え付けた苗が、支柱を立てる作業中に根こそぎひっくり返ったり、葉っぱがちぎれたりと、苗にとって嬉しいことがないからです。根付いてから支柱を立てても、同じような事故は起こりますが、しっかり根付いていれば、苗が土から抜けてしまうなどという最悪の事態は起こりません。

 植え付けから約2週間の苗の様子です。強風にも負けないしっかりした支柱を立てました。

バナナピーマン

 

万願寺とうがらし(植付けが1週間遅かったので、仮支柱だけ)

アブラムシ除け

 赤と銀色のテープはアブラムシ除けです。2年前、初ピーマン栽培のときは、ストチュウを撒いても撒いてもアブラムシが付き、収穫に影響はなかったとはいえ、虫が恐い私はとっても嫌な思いをしました。キラキラテープを支柱に縛り付けて育てた昨年はアブラムシに泣かされることなく、楽に収穫を楽しめました。10月末頃になって、なんだかアブラムシが増えたなぁと感じましたが、気温が下がってきて、樹勢が衰え、アブラムシに対抗できなくなった徴でした。ピーマンは放っておくと、いつまでも実を付けているので、引っこ抜くのが可哀想で、片づける時機を逸しがちですが、初秋にアブラムシだらけになってきたら「ご苦労様でした、ごちそうさま」と感謝して引っこ抜きましょう。同じプランターで、土が足りない時は少し足して、ケイカルとカキ殻石灰を入れ、サヤエンドウとスナップエンドウの種まきに備えます。

 このキラキラテープはホームセンターで、安価で手に入ります。色は赤と銀、金と銀の2種類、テープの太さも3種類ほどありました。虫除けグッズは色々ありますが、ピーマンのアブラムシ対策としては、このテープで十分だと思います。ただし、アブラナ科の野菜(芽キャベツや小松菜など)は、アブラムシにとって、どんな危険を冒しても食らいつきたいぐらい美味しい香りがするようで、テープの効果はあまり強力ではありません。でも、ないよりはずっとマシ、複数の手段を駆使した方が効果も高まるので、お勧めです。

植え付けから17日

 立派に育った苗を植え付けてから、1週間は水も肥料もやらず、わき芽を2~3日ごとに掻き取りました。見守りながらも手は出さない。ほったらかしとは違います。

 ちなみに【わき芽を掻き取る】というのは、本葉(見るからに本葉!)というしっかりした葉をつけた茎の根元から出てくる【新芽】を手で折り取ることです。【掻き取る】という表現を使うのは何故か? やってみると分かります。

 手で折り取るのは、ハサミを使って病気をうつさないため。煙草を吸う人は、石けんで手を洗ってからしないと、タバコモザイクウイルスという致命的な病気をトマトに罹患させることになるので、要注意。トマトの近くでタバコを吸うのもやめましょう。

 1週間目に初めて液肥水(住友液肥2号を600倍に希釈したもの)を株の根元にたっぷり与えました。たっぷりとはどれくらいかというと、6リットルのじょうろに作った液肥水を6株に与えるとじゅうぶんという感じです。つまり、1株の根元に1リットルも水をジャボジャボ与えることになりますので、一回では吸い込んでもらえません。6株に一巡りしてから、もう一巡して、じょうろが空になりそうかなというぐらい与えます。

 なんという水の多さ! なんという大ざっぱさ! と驚かれるでしょうが、横90センチ、奥行45センチの畝にミニトマトを3株、150センチ×90センチの畝に大玉トマト1株と中玉トマト2株を植えて、大玉中玉で数十個、ミニトマトは300個の収穫を目標としていますので、トマトに含まれる水分量を考えてみれば、この程度の液肥水を1週間か10日に1度与えるだけで実が膨らんでいくというほうが奇跡に近いと思います。

 植え付けから17日が経ちましたが、液肥水を与えたのは2回だけ。トマトに関しては、水やりは一切せず、葉っぱが萎れてきたなと思った翌日ぐらいに液肥水をジャバジャバに与えることにしています。

 根っこを短く切り、過酷な条件で植え付けられた(永田農法に馴染んだ私自身は過酷だとは思っていませんけど) 苗は、既にしっかりした健康的な実をつけ、大きく育っています。

 大玉トマトは手のひらにずっしりと重みを感じます。【桃太郎ギフト】という【桃太郎シリーズ】最新品種の接ぎ木苗です。

5個着果したうち、1個を摘果

 

 【フルティカ】という中玉トマトの接ぎ木苗。昨年の【フルーツトマト】より、実付きがいいみたいです。

緑が濃く、強健な印象の中玉

2株とも、9個着果しています

 

 「実付きがいい」なんて、専門家みたいな表現を使っていますが、実はそんな高尚なものではないのです。トマト苗を植え付けるのは、1段目の花が確認できてからと決めています。植え付ける際に、根っこをバケツの水に浸して洗ったり、切ったり、広げたりと、株をいじくり回すことになるので、必然的に1段目の花やつぼみは痛めつけられることになり、何個かちぎれてしまうという結果になります。ちぎれないように丁寧に作業すれば良いのですが、スピード勝負という面もあるので、クソ丁寧にしすぎるのも良くないかなぁなんて思ったりしながら、大ざっぱな性格丸出しの作業を行っております。

 大玉トマトは1段目に着果しないと、2段目3段目も着果せず、葉っぱばかり茂る「ツルぼけ」という状態になるそうです。名前からして、ヤですよね、ツルボケなんて。てなわけで、大玉と中玉は特に、1段目の花を見たら、アイシャドー用の筆(もちろん100円ショップもの)で、花をコショコショくすぐります。ホルモン剤のスプレーを吹き付けると、確実に着果するそうですが、薬の世話になどなるものかと、筆でコショコショ。以前は、105円の筆を買う(お金ではなく)手間を惜しんで、指先で、ピシッとはじいたりしていました。この指先ピシッも有効ですが、勢い余って、せっかくついた花が飛んでいくということが何度も何度もあり、永田農法3年生の卒業祝いとして、筆を購入した次第です。【筆でコショコショ】の甲斐あってか、はたまた桃太郎ギフトとフルティカの威力か、1段目にして満杯状態の着果を見て、今年のトマト収穫の成功を確信したのです!

 

 ミニトマト、プチトマト、まだどちらで呼んで良いのかも分かりませんが、大玉や中玉のように着果の心配がないということで、植え付けの際の扱いが、非常に荒っぽかったのでしょう。3株のうち、1株の1段目は、花芽が1つしか残っていないという有様。しかししかし、接ぎ木苗の強さはすでに見てとれます。

 2年続きでお安い価格のわりに丈夫な【アイコ】(1株98円ぐらいだったかな・・・)を育てましたが、遂に連作障害でネコブセンチュウが発生。そこで今年は涙をのんで1株175円也の接ぎ木株を3株買いました。品種は以前から狙っていた【千果】。名前が良いですね。1株から千個採れるってわけではないでしょうが。中玉トマトと共に【鈴なりのトマト】を収穫できるという期待でワクワクしています。

中玉のたくましさとは異なる、可愛い小粒トマト

今のところ2株ともに8個着果を確認

 

 びっしりうぶ毛が生えているのを見てください。(トマトに「うぶ毛が生える」っていう表現、ちょっと可笑しい)うぶ毛は日に日にしっかりしていき、大きく育つ頃には素手で触ると手がチクチクするほど、たくましい毛(?)になります。これは元気一杯の証拠。我が家の【世界一のトマト】は、病気知らずなのです!

 

 昨年の収穫は、大玉トマト1株で14個、中玉トマト2株で13個、プチトマト3株で242個でした。

 今年の目標は、同じ株数で、大玉トマト30個、中玉トマト100個、プチトマト300個。

 この目標を達成するために、ある裏技を使うのです!!!

トマト支柱に関する ウ ン チ ク

 2日前、いい加減に支柱を立てねばと、重~い腰を上げ、支柱立てと雨除けシートを張りました。

今年は上手にできました

 支柱は210センチのものを使用しました。ホントは230センチのにしたかったのですが、長い支柱はそれなりに値段も高い。20センチ短くするだけで100円ぐらい安くなる。10本買えば、1000円の差が・・・。そして、さらに10本ではなく9本買って、様子を見て、足りない分を買い足そうというドケチぶり。しかし、土にグサーッと差し込んでみて、あーあーやっぱし230センチにするべきだったと後悔しました。今年は多収をもくろんでいるので、支柱が短い=採れる段数が少ないということになります。残念。

 トマトの支柱について、これまでの経験と失敗から学んだことをお伝えします。

 支柱の素材  で使用する場合、素材は(長持ちさせたいのなら)プラスチック(みたいな)ものが良いです。竹製の支柱【篠竹・しのだけ】という名称で、230センチぐらいのが、チョー安値で売っていて、それはそれで重宝します。しかし、2年も使うと、土に埋まった部分が腐って、エイヤッと力任せに土に差し込んだとたん、折れてしまったことが数度。使用後は土の付いた先っぽを消毒するので、痛むのが早いのかも知れません。そいでも、土中菌やセンチュウなどの害虫を畑中にまき散らさないために、使用後の消毒は欠かせない。ということで、値段はちょっと高くなりますが、プラスチック製がお勧めです。

 これとは逆に、プランターで使用する場合、深く差し込むわけでなし、頭でっかちでは、風で倒れやすくなるので、180センチから210センチぐらいの竹がよいでしょう。力任せに差し込むこともないので、折れる心配はいりません。

 シート 雨除けシートは、透明の大きなゴミ袋を切って使っています。我が家はテラスに屋根があり、シートをトマト苗の上からかぶせる必要がなく、前面から吹き付ける雨だけを遮ればいいので、作業は簡単です。畑で本格的にトマトを作るのでしたら、トマトの雨除けに必要な支柱やアーチ、シートなどがセットになったものを買うのが一番楽ではないかと思います。別々に買うのとセットと、どちらが安上がりかは、育てる株数によって計算しなくていけないでしょう。 ゴミ袋を使うのなら、大きなサイズの、分厚いもののほうが、音を立てないようです。

 留め具 シートを留めるプラスチックの留め具は支柱の太さに合ったものがあります。これはたっぷり用意した方がいいです。100円ショップにもあったと記憶しています。シートはきちんと留めておかないと、風が吹くたびにバサバサ音がして、うるさくてたまりません。ご近所迷惑にもなりますから、シート張りは慎重に。うるさいと感じたら、やり直す覚悟でいましょう。


トマト苗の植え付け

畝立て

 永田農法では、トマトの植床はできるだけ高畝にするのが理想的です。とはいえ、ウチの畑はたった一坪で、8月初旬には全体が人参畑になるので、9月いっぱいまで収穫が続くトマトのスペースはありません。そこで、テラスと畑の間のすき間に植えることにしています。

 奥がプチトマトのスペース。横幅90センチ、奥行45センチの畝ができます。砂利を敷いてあるところがトマトのスペース。150センチ×90センチの土に畝を立てます。

普段は泥はね除けに砂利を敷いている

 

 プチトマトのスペースは、前年、ネコブセンチュウにやられ、土の状態は最悪でした。苗にかけるお金をケチって、2年連続で【接ぎ木苗でない】普通の苗(価格は接ぎ木苗の25%)を植え、6ヶ月も収穫したので、連作障害が出ない方がおかしい。それにしては美味しいプチトマトがいっぱい採れたなぁと感心しつつ、若干の反省を込めて土壌改善に励みました。努力の甲斐あって、プチトマト用の土もフカフカになっています。

プチトマトのスペース

 

ネコブセンチュウの被害

 

 植え付けには、曇りの日を選ぶのがよいでしょう。根っこを切って植え付けるのは苗に負荷をかける作業ですし、私自身、日焼けがイヤ、暑いのがイヤなどと色々な理由があり、カンカン照りの日は避けたいのです。日にあたるのが苦にならないという方でも、苗を切って植え付ける際には、自分の背中に太陽が当たって苗が陰に入るよう、気をつけた方がよいと思います。

 

 苗を水に浸す

 作業を始める前に、忘れてならないことがあります。苗にザブザブ水やりをして、受け皿にも水を溜めておきます。水を張ったバケツに浸しておくのが一番。ただ、苗の数が多い時は、バケツが足りなくなりますから、そこは臨機応変に。ともかく、水やりは作業の2~3時間前にするのが良いと思います。根を切って植え付ける前に、しっかり苗に水を吸収させることで、植え付け後の苗の健康状態が大きく変わります。

 植え付けの日、朝起きたらすぐ、苗にたっぷり水をやります。のんびり朝食を食べて、洗濯して、水やりから約3時間後に作業開始です。

 砂利を竹箒で掃き、土を顕します。

砂利を除けた

 

防草シートをめくる

 

 固まった土を三角ホーで耕します。

三角ホーで土を耕す

 クワで耕すのは力が要りますが、三角ホーならさほど力は必要としません。私は三角ホーやシャベル、移植ゴテなどを使い、あまりクワを使いません。道具は自分の体力と土の広さに合わせて選ぶのが何より。永田農法では、基本的に土を耕す必要はないとのことですが、我が家のように、トマトのシーズンだけ土を利用し、普段はさんざん踏みつけて土が硬くなっているという場合は、水はけを良くするために、耕す方がよいと思います。

 耕した土に、珪酸カルシウムとカキ殻石灰を撒きます。トマトはカルシウム不足になると実が割れたりするそうなので、ちょっと多めかなと思うぐらいに撒いておきます。

土に定量のケイカルとカキ殻石灰

 

 土の面積が小さい場合は、それなりに小さな道具の方が使いやすいと思います。100円ショップで買った小さなシャベルは、土を混ぜたり畝を立てるのに大活躍です。

100円ショップのシャベル

 

 毎年同じサイズの畝を立てるのですが、メジャーで測って、サイズを再確認します。

畝のサイズを確認

 畝を立てた後は、液肥水(約600倍の希釈液)をじょうろで撒いておきます。

 

 マルチフィルムを張る

 黒地に銀色のストライプが入ったマルチフィルムを張ります。買い置きしてあったと思ったマルチが足りず、急きょ、黒いゴミ袋で代用することになりました。マルチを張った後、苗を植える箇所にカッターナイフで切り込みを入れます。マルチを苗の大きさにくり抜くためのグッズも1000円以下で手に入りますが、家庭菜園規模ならカッターナイフか、金属製の移植ゴテでバッテンに切り込みを入れるだけで十分です。

マルチに切り込みを入れる

 切った穴に、たっぷり液肥水を施しておきます。プチトマトの畝は完成です。

 

  次は大玉トマトと中玉トマトを植える畝を作ります。土の広さは150センチ×90センチ。赤玉土を足して、できるだけ高い畝を立て、珪酸カルシウムとカキ殻石灰を撒きます。

畝を立てる

 

 液肥水をたっぷり撒き、マルチフィルムを張って、カッターナイフでバッテンに切り込みを入れる。

マルチに切り込み

 

 切り込みを入れた穴に液肥の600倍希釈液をたっぷり施します。マルチの表面に水がプワーッと広がるのが見てとれます。

液肥水を施す

 

 植え付け

 苗の植え付けは、プチトマトも大玉・中玉トマトも同じです。

  マルチの切れ目に移植ゴテを差し込み、ポットと同じくらいの土を取り出します。土はすぐに使うので、マルチの上に置いておきます。切り込みの穴の中心部に土を盛り上げるようにします。湖に浮かぶお山のイメージです。

穴を掘る

 

 根切り

 さて、ここからが永田農法の真骨頂! 楽しい根切り作業にかかります。

 まず、バケツに水をいっぱい入れておき、苗の土部分をどっぷり漬けて、土をすべて洗い落とします。

根がしっかり張っている

 

洗うとこんな具合

 

 根っこを約5センチ残して、スッパリとハサミで切り取ります。

切った根っこ

 

 再び根っこをバケツに漬けて、きれいに洗いながら、根っこが放射状に広がるようにします。

根っこを広げる

 この作業はとても大切なので、丁寧にした方がいいです。根っこを長く残したり、土がたくさん残っていたりすると、後の成長を阻害することになります。実際に根っこを洗わないで植え付けた苗は失敗に終わっていますので、やるならしっかりやる!という覚悟で、根切りしましょう。

 

土に植える-花の向きに注意

 土におく際は、必ず花が手前に(通路側)来るようにします。トマトの花は同じ側につきますから、反対向きだと、受粉や収穫作業がしにくくなります。

花が手前に来るように注意

 

 支柱を立てる

 太く長い支柱を(説明のため、本支柱と呼びます)立てるのですが、時間の都合により今日の作業はここまでです。(一気に作業を済ませたほうが良いかもしれませんが、苗が小さなうちはあわてて本支柱を立てることもありません。大きくなるまでにしっかりした支柱を立てて、雨除けをしますが、この作業に少々時間がかかります)

 根っこがしっかりしていない苗が倒れないよう、仮支柱を立てて、ゆったりと留めておきます。 仮支柱を取り外さないのなら、麻ひもで留めましょう。私は本支柱を立てたら、仮支柱は取り除くので、ワイヤーを使います。

仮支柱を立てる

 

ワイヤーでかるーく留める

 

 最後に、植え穴に液肥水をたっぷり施し、マルチフィルムの上の泥を洗い流しておきます。

できあがり

 

 植え付け前にしっかり水を吸わせているので、約1週間、水やりの必要はないと思います。お天気にもよりますが、曇り時々晴れという予報ですので、心配していません。あまりに乾燥して萎れてくるようなら、液肥水をやることにして、経過を見ます。