緊急企画!!!野菜高騰対策!!!

 10月半ばというのに、気温は下がらず、降ったり曇ったりの日も、10月にしては多すぎる。そして何よりも、白菜、半結球レタス、サラダ菜等々、涼しくなってから育つ野菜の初期生育が非常に悪い。

 今年の冬は、さまざまな葉野菜をガッツリ食べようと、今まで育てたことのない野菜の種をわざわざネットで(2割引、送料無料キャンペーンがあった)買い込んで、楽しみにしていたのに・・・スタートから失敗か!?

 いえいえ、悪いのは私の技量ではなく、気候なのです。ウチの葉野菜が育たないイコール農家の葉野菜も育ちにくい-結果として、野菜の高騰という恐ろしい結果が、スーパーに行くまでもなく予想できたのです。

 スーパーでは、レタス1個360円、白菜8分の1切れが160円。は・ち・ぶ・ん・の・い・ち!

 白菜を8等分するのは至難の業、でもこれから鍋料理の魚やお肉を売り出したい時に、欠かせない準主役である白菜の値段を大きくしないために、スーパーの経営者も必死なのでしょう。

 ウチは値段が下がるまで、鍋料理はしませんよ~~だ。

 まだ寒くないから鍋料理は食べなくても構いませんが、毎朝の生野菜や、夕飯の付け合わせ野菜はなんとしても自力調達するために、必死で考えた末の作戦をご紹介します。

 作戦その1.間引き菜のフル活用

上から時計回りに、小松菜、サンチュ、ピーマン、コカブの間引き菜

 これは本文執筆当日の収穫物です。

 小松菜、サンチュは掻き取り収穫にして、ピーマンは実が密集していたのを間引きました。

 コカブは9月にドバッと大量に種まきしておいたものを、頃合いを見て二度ほど間引き、今回が最終間引きになります。

9月に種まきしておいたもの

 小松菜は、直径30センチ、深さ10センチの臼状の植木鉢に植えました。大株にして引っこ抜く予定でしたが、葉野菜の市価を見て、こりゃあ長期戦になりそうだと考え、必要な分ずつ、ちびちび掻き取り収穫する方針に変更。

小松菜

成長の早い大根

 ちなみに、コカブ、大根、ラディッシュなどは発芽が早く、成長も早い。発芽温度の幅も広く、極端なはなし、どこにでも蒔いておけば、間引き菜を食することができるということ。ちなみに、間引き菜とはいえ、ビタミン、ミネラルは大きく育った野菜より豊富。種を余らせておかないで、がんがん蒔いて、ワシワシ食べる。間引き菜さん、ありがとう!

 

 

 

 

作戦その2.すき間は無駄にしない

 野菜の市価が落ち着くまで、出来る限り自己調達するため、思いついたのが、すき間作戦です。

 人参の発芽を促すために、ラディッシュの種も一緒に(同じ所に)蒔くというワザは試したことがありますが、人参の種だけでも十分発芽することがわかったので、このワザは一度しか採用しませんでした。

芽を出したばかりの人参の畑

 写真は種まき後、人参が芽を出したばかりの畑の写真です。人参の株間は20センチです。人参は初期の成長がゆっくり、我が家の、日照時間の短い畑では特に遅いので、20センチの土がスカスカして、なんだかもったいないなーと見つめているうちに、「そうだ!収穫期間の短いラディッシュを植えよう!」という、画期的なアイデアがひらめいたのです。

人参とラディッシュ

 この写真は、2度目の間引き風景です。よく見ると、ピンクの豚の蚊取り線香入れと、菜を入れるボールが写っています。

 ラディッシュの間引き菜は、朝食のお供、人参の間引き菜はおひたしにして、美味しく頂きました。人参の葉っぱは香りがきつくてとか、繊維が固すぎるのではとか気にする方もおられるでしょうが、取り立ての新鮮なものを茹でれば、セリのような風味が楽しめて、たまにしか味わえない「お楽しみ」になっています。

コストパフォーマンス その4

作戦4.種は使い切る!

(左)これはほんの一部。(右)今はこの缶に入りきらないほどの種が……

 家庭菜園の規模では、市販の種がどうしても余ってしまいます。実際に育てるのは1株か2株なのに、袋には100個(数え切れないけど)を越すかと思うほどの小さな種が入っていたり、大粒の種でも20個以上は入っています。

  空気を入れないように袋を閉じて、缶に入れ、さらに涼しい戸棚に保管しておけば、2年目でも十分発芽しました。

直射日光の当たらない場所に置く。

 同じ種を3年目も使えるかと試してみると、 2年目と同様に発芽したものと、全然発芽しなかったものがありました。つまり、種は2年以内に使い切った方がよいということになります。

 そこで思いついたのが、スプラウトです。

  スプラウトづくりは簡単そのもの。苺パックなどの容器の底にティッシュかペーパータオルを敷き、水で濡らして、種を密に撒くだけ。あとは最低1日に1回霧 吹きで水分補給。

 

 

これが5センチぐらいに伸びたら早めに食べる。

 種に農薬などの処理が施されていなければ、なんでもOK。どんなスプラウトになるかワクワクドキドキしつつ発芽を観察し、適当に伸びた ら、刈り取って食べる。種は一気に消費できます。失敗しても、余り種だし、ティッシュ2枚を捨てるだけのこと。

 ちなみに、3年前に購入したキュウリ(四川)の種が発芽しました。この夏2度目のキュウリ収穫を狙っています。一旦発芽したら、苗は元気一杯。最初に植えた品種(名前を忘れてしまった)のお味がいまいちだったので、パリパリした美味しい四川の収穫が楽しみです。

コストパフォーマンス その3

作戦3.緑のカーテンをつくる!

 節電といえば緑のカーテン、緑のカーテンといえば朝顔とゴーヤが一般的ですが、ゴーヤは苦いから、あまり好きではないので、大好きなトマトで緑のカーテンをつくりました。

緑のカーテン大成功

 南に面したテラスには半遮光の屋根がついているので、雨除けの必要な大玉トマトに最適の場所です。また西側は日よけなしでは強い日差しでテラスにおいてい る蘭が痛んでしまいます。そこで、西側のフェンス沿いに、プチトマトを2苗植え付けました。

(左)畑とテラスの間の狭い空間。屋根があるが南側の雨除けにビニールシートを張った。(右)地面近くは日当たりが悪いので、苗が十分に伸びてから移植。

 それぞれを3本仕立てにして、テラスの屋根の高さまで誘引しました。 トマトは過去2年間、同じ場所に植え続けているにも関わらず、大失敗もなく、それなりに育ってくれました。昨年夏の終盤、見事に伸びたプチトマトを台風で なぎ倒された悲しい経験をもとに、今年は支柱をしっかりして、丁寧に誘引しました。

大苗を植えて成功!伸びていく苗

 努力の甲斐あって、みごとな緑のカーテンができ、7月中の収穫量は、プチトマト(アイコ)2株:117個、中玉トマト(フルーツトマト)2株:大玉サイズ(中玉なのにでかい!)が10個、大玉トマト(桃太郎)1株:13個でした。

(左)大玉トマト。ここまでくれば、熟すのを待つだけ。(中)中玉トマトあと1日待てば、完熟か!?(右)プチトマト。地面すれすれの花からもしっかり実が付きます。

 プチトマトアイコの収穫はまだまだ続きます。プチトマト200個以上が今年の目標でしたが、楽勝かな。

(追記)8月末までで、242個を収穫しました。

(追記2)9月末現在、大玉トマトと中玉トマトは撤去しましたが、プチトマトの株は残しています。昼と夜の気温差が激しくなる日本の秋はトマトが大好きな気候です。ぐんぐん伸びた枝のあちこちについた花は、小さな実へと変化していて、おいしいプチトマトがまた味わえるのが楽しみでなりません。

残暑の日差しを浴びて、元気一杯のプチトマト

 

 

コストパフォーマンス その2

作戦2.市場価格の高い野菜を作る!

伸びた外葉を収穫して、約1週間でこのように復活!

 ベビーレタスミックスやルッコラは、簡単に作れる上、種まきから収穫までの期間が短いので、ありがたい野菜です。特に夏場は、刈り取ってから1週間もすれば、また新しい葉を収穫することができます。小さなパックに入ったベビーレタスミックスの値段をスーパーで見ると、思わずにんまりしてしまいます。

虫除けに必ず防虫ネットをかけること。無農薬で食べたいですから!

 

防虫ネットは欠かせません。

 さらにコスパフォの目玉として、今年力を入れているのが、ハーブです。

 お料理によく使うバジル、オレガノ、ローズマリー、セージなどは、小さな瓶に入ったものが、結構な価格で販売されています。

 去年栽培したハーブはバジルのみで、すべてジェノバソースにして冷凍保存しました。バジルは1年草なので、秋までが勝負。 今年はこまめに若葉を摘み取り、株が大きく育つように剪定して、収穫した葉はまずドライハーブにして保管します。その次の段階は塩漬け保存、そして秋までにジェノバソース1年分をつくる計画です。 

ネットをかけていてもアブラムシがつくので、収穫後は水にさらしてから、乾燥またはお料理に!

 他のハーブ類は多年草なので、突然枯れるというアクシデントに備えて、少しずつ収穫し、ドライハーブにして保管します。枯れなければ、もちろん、バンバンザイ!!! お遣い物にして人に差し上げても喜ばれるはずです。

 作戦2だけでも、私の家庭菜園は大きな黒字となります(^_^)v

セージとオレガノ。1年分のドライハーブがたっぷり収穫できました。

コストパフォーマンス その1

 永田農法3年目となる今年の最も重要な課題は、コストパフォーマンスです。

 初年度、2年目は、土や肥料、プランターなど、必要な資材の購入費用を考えると、少しマイナスだったと思います。新鮮でビタミンたっぷりの野菜が食べられるという利点はおまけということで勘案していません。

 有機、無農薬栽培の野菜価格で換算すれば、プラスになりますが、普段スーパーで購入する安売り価格で計算しても、プラスが出れば、申し分なし! というわけで、私なりのコスパフォ作戦を披露します。

作戦1.土は徹底的に使い回す!

 【プランターの場合】

 葉ものを栽培した後の土を割り箸などでほじってみれば、根っこはほとんど残っていないことがわかります。

 残留物が少ないイコール後の栽培に支障が出にくいという、私なりの判断に基づいて、葉物の後の土は日なたに置き、完全に乾燥するまで時々かき混ぜて、別な科の野菜の種を蒔きます。

 連作障害が出たときのショックを最小限にするため、なるべく栽培期間の短い野菜にこの作戦を適用しています。今のところ、失敗例はありません。

 【庭土の場合】

 輪作できるほどの面積がないので、苗で植え付けるものは、すべて接ぎ木苗にしています。

 もうこれ以上の収穫は無理だなと感じたら、さっさとあきらめて、土を掘り返します。

 シャベルもありますが、小さな畑なら移植ゴテの方が楽に作業できます。

 移植ゴテを土に垂直にズボッと突き刺し、ボコッと土をひっくり返す。1坪畑なら約10分の作業です。

 収穫から次の植え付けまでの間、これを2~3回やっておけば、日光消毒になり、土に残った細い根などはきれいに土に帰ります。これも今のところ、連作障害のような失敗例はありません。