ハツカダイコンは野菜作りの基礎だそうです・・・けど。

 今を去ることン十年前、ワタクシが両親のモトでフツーに暮らしていた、とっても素直な女の子だった頃、父がマッチ箱と称していた小さな建て売り一戸建ての小さなベランダで始めて作った野菜、それがラディッシュでした。ラディッシュは小さなベランダのプランターですくすくと育ちました。育つにつれ、赤い実が土に盛り上がって膨らんで行く様子を見るのはとっても楽しく、まるで魔法を見るようでした。ぷっくり膨らんだ頃合いを見て、食べてみると、子供だった私の口には辛くて、舌がしびれたような記憶があります。種まきからしか覚えていないので、プランターや土は母が段取りしたのだと思います。

 ラディッシュは「栽培は簡単」と言われる、野菜作り基本のキの野菜であるのだけれど、【なめたらいかんで】というのが本音です。私はプランターでのラディッシュ作りに成功したことがありません。

 まず、大きくするのが大変。実が丸くなるまでに挫折すること多し。大きくなりかけたと思ったら、虫食い(特にアブラムシと青虫の害がすごい)、やっと育ったかと思いきや、実が小さい、何とか丸くなっても、食べると辛いなどなど、みずみずしいラディッシュを朝食の皿にのせるにはまだまだ工夫が必要です。

たいていはこんな調子

 「それはアンタの野菜作りがヘタやから」という方がおられましたら、どうかコツをお教え下さるよう、お願い致します。

 プランターでのラディッシュ栽培にはまだ自信はありませんが、今年3月に畑に種まきしてみました。その結果、永田農法で、畑に植えるなら、おいしいハツカダイコンを作れると確信したので、種まき準備から収穫までをご紹介します。

  先日のNHK野菜の時間では、ラディッシュは野菜作りの基礎と言っていました。確かに、ラディッシュの種まきから収穫までを押さえておくと、永田農法の基本の流れが理解できます。

  種まき前に、土の準備です。

移植ゴテを垂直に入れて、土をサクサク掘る感じで、耕します。永田農法は高畝をたてるのが原則ですが、畑が狭い場合、30センチの高畝は無理です。土を耕して空気に触れさせ、あとは土を盛り上げるだけでも大丈夫だと思います。(永田農法専門家の方はウレシクナイかもしれませんが、しゃーないのです)理想と現実の兼ねあわせですから、完璧を求めず、できる範囲で【永田農法】しましょう。

 私はいつもカキ殻石灰ケイカル(珪酸カルシウム)を併用しています。

 私の最初のバイブルである『永田農法でつくるベランダ・屋上菜園』(永田照喜治氏のご息女である永田洋子氏の著、㈱水曜社発行)にカキ殻石灰とケイカルの使用法が野菜ごとに詳しい割合まで記されています。

 土の容量に対する使用量が袋に書いてありますので、自分のプランターや畑にはどれだけ必要か、一握りとか、手のひら一杯とかという、用具を使わないめやすを覚えておきます。カキ殻石灰は植えた後でも追加できますから、なんでもアバウトな私ですが、めちゃくちゃ多いというのだけは避けるように心がけています。

(左)下から土、カキ殻石灰、ケイカル       (右)板状のものを使う

 カキ殻石灰とケイカルをしっかり土に混ぜ込んだら、板で土の表面をならし、しっかり押さえておきます。この作業は絶対に省いてはなりません。土を押さえておかなければ、水やりするたびにジャーと土が流れてしまいます。ベニヤ板がなければ、フツーの下敷きを扱いやすい大きさに切ったものでもいいと思います。

 2種類の種を蒔きます。といっても、混ぜこぜにするのではなく、赤のすじと白のすじと決めておきます。実の形が丸いか長細いかによって、成長の速度が違うので、混植はよくないと思います。(混ぜる人はいませんよね ^ ^ ; )

紅白のラディッシュ

 板を立てて土に押しつけ、1センチぐらいの深さの溝を作り、1センチぐらいの間隔で種を蒔きます。溝と溝の間隔は、種袋の表示どおりが理想です。少なくとも15センチはあけるほうが日当たりを遮らなくて良いと思います。

(左)種は1センチの深さに              (右)種、クローズアップ

 1センチの間隔は、種が土を押し上げて発芽するのに必要な力を種同士で助け合うため、後の間引きの際に残す芽の根っこを痛めないため、必要最小限必要な間隔です。これが極端に離れているとか、極端に狭すぎるというのは、あまり良い結果につながらないと思います。

 種に軽ーく土をかぶせます。金に糸目をつけないのなら、【芝の芽土】を使うのが良いでしょう。でも、コスパフォを考える(ドケチ?)な私は、畑の土をかぶせます。

指で軽く土をかぶせる

  土全体を手のひらでしっかり押さえます。これも省いてはならない作業です。理由は上と同じ。種にかぶせるのは軽ーく、土全体はしっかりが大切なツボです。

(左)指先で押さえる                 (右)じょうろのハス口は下向き

優しくをかけます。水の勢いが強すぎると、種が流れてしまうので注意します。

 季節によって、ビニールシートで保温もしくは、寒冷紗や防虫ネットで虫よけをしなければならないので、針金のアーチは必要アイテムです。私は蘭の支柱にも使えるよう、緑色のワイヤーを使いますが、アーチだけに使うなら、水色のワイヤーがホームセンターで手に入ります。

針金のアーチをしっかり差し込む

  ビニールシートは、野菜専用のものが市販されていますが、結構なお値段。私はでっかい120リットル用ビニール袋の端をカッターナイフで切って、シート状にして使っています。普通の45リットル用ゴミ袋の場合は、何枚かを重ねるようにしてかぶせれば、大丈夫です。家庭にあるものを最大限に使うのがコスパフォの基礎ですよね。

 結び目をプラスチック製のペグで押さえます。これはホームセンターに売っ ています。お値段は、私が買うぐらいだから、けっして高くありません。ペグでなければ、上記の針金を30センチぐらいに切り、真ん中で折り曲げて、Uの字 にして差し込むこともできます。ビニールシートの留め具として、U字のワイヤーをホームセンターで売っていますが、値段を見て失神しそうになりました。な んで針金をU字にしただけで、あんな価格になるのか、理解に苦しみます。

 ビニールシートの結び目を、ペグの片端で押さえつけるようにします。

(左)両端を縛って、土にグサッ            (右)ペグは狭いところで大活躍

 以前はペグをビニールシートに差し込んでいましたが、ビニールシートも再利用したいので、穴をあけるのはやめました。

 ビニールシートの周りに土をかぶせます。この作業に必要な土を、畝を立てるとき周りに盛り上げておくと、とっても簡単です。

(左)移植ゴテが便利               (右)周りにしっかり土をかぶせる

 移植ゴテでざっくり土を置いたところを踏みつけると、しっかり固定できます。以前はビニールシートの周りにペグをぐさぐさ差し込んでいました。土をかぶせる手間は省けますが、ビニールシートの使い回しはききません。コストをとるか、手間をとるか、その時の状況に応じて、作業の度合いを変えればよいと思います。(手間といっても、この規模だと、時間にして10分も違いません)

(左)スペースがあれば、土を踏みつけて押さえる     (右)できあがり

 これで完成です。畝が長ければ、土台のアーチが3本、4本とたくさん必要になります。その場合、アーチ2本ごと(内側アーチ5本につき、外側アーチが4本)に、シートの上からアーチを差し込み、シートが飛ばないようにするのも忘れてはなりません。でも、我が家の1坪畑では、その心配は無用です。

 種まきの溝を南北にするか、東西にするか、ラディッシュの場合は気にしなくても大丈夫です。葉が茂ってもさほど伸びるわけでなし、互いに成長を阻害する心配はありません。ビニールシートの中で、太陽を浴びて、ほかほか暖まって、育っていきます。

 3月4日の種まきから3日で発芽しました。

芽が出た

 種まきから11日、さっそく間引きの開始です。

(左)間引き前                  (右)間引き後

 この後、約1週間で、もう1度間引きします。

 種まきから27日、やっと赤い実が見えるようになりました。ハツカ(20日)では食べられるほど成長しないようです(^_^;)。

 

可愛い実が見える

 さらに間引きます。最終的に株の間は5センチぐらいにします。株間は畑の日当たり具合に応じて、広くした方がよいかもしれません。多収を狙う私は、いつも密植ぎみにしておき、様子を見ながら間引きます。スペースに余裕があれば、ゆったりした株間の方がよいかも知れませんが、実験する機会はないですねぇ・・・。

株間は5センチぐらい

 土寄せします。移植ゴテを斜めにして、株の列の間に切り込みを入れるような感じで、スーッと何度か引くと、土が掘り起こせます。そのを両側のラディッシュの根元に盛り上げるようにします。

(左)土寄せ                       (右)根元にしっかり土をかぶせる

 土寄せのあと、液肥(住友液肥2号)を与えます。ビニールシートに保護されて、半蒸し風呂状態ですので、液肥を与えるのはこの1回ぐらいで十分です。

 気温が上がってきたらビニールシートははずした方が蒸れなくていいです。シートをはずしてからは、水やりを兼ねて液肥を1週間ごとに与えます。

 

 種まきから42日、そろそろ食べ頃のようです。ラディッシュの実、葉っぱの付け根が2~3センチぐらいで収穫と本には書いてあります。早すぎると辛く、遅すぎると実が割れる(裂果)ことがありますので、最初は2~3コ、大きめのを選んで食べてみてから収穫するのがお勧めです。

 株間が狭く見えるのは、ラディッシュが丸まると太ったからです。

(左)よく太っています     (中)これまた太っています    (右)白い方も収穫できます

 一気には食べられないので、少しずつ収穫します。

(左)このぐらいの大きさで十分おいしい      (右)じゃーん!

 種まきから52日、赤い方は生で食べたり、赤カブの漬け物に変身させたりで、すでに食べ尽くしました。白い方は今日が最後の収穫です。

土の表面から立ち上がってくる

 白いラディッシュは少しずつ収穫しながら、取り立てをおみそ汁に入れていただきました。大根の爽やかな香り、みずみずしい歯ごたえ、うーん、たまりません!!

(左)可愛いミニミニ大根                (右)うまそー

 ラディッシュの栽培、大成功でした(大喝采、拍手の嵐)。

 こうして振り返ってみると、ラディッシュの栽培には、色々な基本的要素が詰まっているみたいです。

 ラディッシュは根っこがふくらむ野菜ですが、葉ものでも、果菜でも、種まきから始める場合はこの方法で行います。ただし、永田農法では苗を植え付ける場合、根っこを切りますので、これについては他の野菜でご説明します。

 

 4月は畑仕事が忙しく、ブログを書くのが後回しになってしまいました。このラディッシュ栽培記録は、種まきから収穫まで、全体を見返して、作業の復習になり、こういうブログの書き方もいいなぁと満足しています。

 次は、プランターでのラディッシュ栽培を成功させるべく、工夫していきたいと思います。乞うご期待!!!

早い者勝ち! 良い苗をGET!

 夏野菜の苗がホームセンターで売り出されています。カラー写真の入ったチラシを見るだけで、ソワソワしてしまう季節です(*^_^*)。

 ホームセンターに行くと、トマト、キュウリ、ナス、ピーマンを始め、とうがらしの種類も色々あります。冬の寒~いときから必死で万願寺とうがらしの加温育苗をしていた私は、見事に育った苗を見つけて愕然としました。今までのワタシの苦労はなんだったの・・・。万願寺とうがらしは6株ぐらい植えたいから、苗を買うとしたら1ポット198円×6で1188円、えーっと・・・手作り加温育苗器の材料費は半分まかなえることになります。コスト的に私の苦労は無駄じゃなかったかな。

 緊急のトピックはトマトの苗についてです。トマト苗の植え付けは、ゴールデンウィークが最適。気温が上がらない時期に買った苗は小さくて育ちが悪いから、4月末ぐらいから購入するのがよいといわれますが、私は遅くとも植え付けの2週間前には苗を買いに行くようにしています。特に永田農法でトマトを育てる場合は、早く苗を購入することをお勧めします。

 理由を挙げていきましょう。トマト苗が店頭に並び始めた時期なら、小さくて健康な苗を選ぶことが出来ます。家庭菜園ブームの昨今、ゴールデンウィークにもなると、良い苗の取り合い状態になります。大勢の人と押し合いへし合いしながら、苗を選ぶのは大変。ド根性を出して苗をじっくり選べたとしても、良い苗は朝一番に来た人がかっさらっていくらしく、とにかく探すのが一苦労です。なによりも、永田農法では根を短く切って植え付けるので、根張りが不十分だと(特に関西の気温では)育たないという危険性をはらんでいます。

 そこで、早めに良い苗をゲットしておき、自宅で一回り大きいポットに植え替え、良い環境で苗を充実させるのが成功への秘訣なのです。ホームセンターで小さなポットに入れられ、窮屈な思いをして2週間過ごした苗と、ゆったりした間隔、大きめのポット、風通しと日光を十分に確保して同じ期間を過ごした苗、どちらが元気一杯か、見るまでもないことです。

 見るまでもないと言いつつ、見てみましょう。

買ってきた苗

植え替え後

 今日、ホームセンターのチラシを見て、朝一番に苗を買ってきました。一回り大きな、黒のポットに【さし芽種まきの土】で植え替えます。ポットの色は、地温を上げるため、黒にします。

 買ってきて、すぐに植え替える暇がなければ、しばらくそのままにしていても大丈夫です。突然冷え込んで、朝霜がかかることのないよう、屋根のある所に置きます。

 我が家はテラスにスモークの屋根をつけているので、日光は強すぎず弱すぎず、よい加減になっています。(この屋根は、蘭のためにつけたのですが、野菜の苗置き場としても最適だといまさらになって喜んでいます。)後は土が乾きすぎないよう、様子を見ながら水やりをします。水やりと平行して、植え替え数日後から植え付けまでの間、住友液肥の希釈液を週1で与えます。これで、安心して他の作業に集中できます。

 さあ、これを読んだら、急いでトマトの苗を買いに行きましょう!!

 ちなみに、この、苗を買ってきてから自宅で大きくして植え付ける方法は、『はじめての野菜づくり12ヶ月』(坂木利隆氏著、(社)家の光協会発行)で学びました。

 いま坂木氏のお名前を書き込んでいて思いだしたのですが、『NHK野菜の時間』4月号テキストに坂木氏が紹介されていました。「野菜は趣味ではない。実益である」という坂木氏の理念は私の【どっさりがっつりコスパフォ】と同じ考え方です。『はじめての野菜づくり12ヶ月』には100種類の野菜の育て方が絵入りで紹介されている、私のバイブル書なので、その著者が野菜は実益だとおっしゃっていることに、なんともいえない驚きと喜びを感じています。

 

 

加温育苗と胚軸切断挿し木法の結果

3月に種まきしてから、手塩にかけて育て上げた苗がどうなったか、見ていただきます。

 前回の撮影から約2週間、小さなポットに移植(鉢上げと呼ぶそうです)して、バナナピーマンと万願寺とうがらしを1つの容器に入れていました。

混合で収まっていた

 

さらに2週間経ち、もう少し大きめのポットに移植しました。そうなると、最初に作った加温育苗器が寿司詰め状態になり、こりゃぁいかん!と泡喰って、100円ショップに駆け込み、苗の成長に合った加温育苗容器をこしらえ、バナナピーマンと万願寺とうがらしを分けて入れました。

バナナピーマンと万願寺とうがらし

 

 こうやって分けて見ると、なんとなく苗の形が違うような、同じような・・・。

バナナピーマン

万願寺とうがらし

 

春だ、種まきだ、ヤンヤの大騒ぎ! その1.

 3月に入ってもパッとしない天気を恨めしく思っているうちにハヤ2週間経ち、やっと晴れ間が見えてきました。まだ何となく寒~い感じですが、確実に日射しは強くなり、気温は上がってきています。ここらで腰を上げねば、夏野菜の植え付けまでに春野菜の収穫ができなくなります。

 今年の目標:1)これまでに作った基幹野菜(造語です)のうち、大失敗ではないが収穫量が期待より少なかった、ナス、キュウリを上手に作る。2)虫が付きにくい種類のレタスを常時食べられるよう、計画的に栽培する。3)ズッキーニ、バナナピーマン、万願寺トウガラシを成功させる。

 大好物のニンジン、春蒔きはミニニンジンをプランターで育てます。一坪の畑では5月初旬から夏野菜を植える予定なので、種まきから収穫まで半年近く必要とする、大きなサイズの五寸ニンジンは、夏蒔きの冬収穫となります。昨年はニンジンの収穫量が少なかったので、今年は成功させるべく、大いに意気込んで種まきをしました。

 ミニニンジンのピッコロです。種袋の言葉は励みになります。

この謳い文句にしびれました

 まさにプランター栽培に最適なミニニンジンですが、『コツのコツ』では、ミニとは言えないぐらいの大きさに育てておられます。これまでの経験によれば、ニンジンは大きくするのは結構難しいけれど、小さくても気にしないのなら、大失敗はない、丈夫な野菜です。虫に葉っぱをやられさえしなければ、プランターでも十分、おいしいニンジンに育つことでしょう。

 

 ☆栽培データ☆

 プランターのサイズ:幅65㎝、奥行35㎝、深さ28㎝ 底にネットが敷いてあるもの

 用土:日向土*に総量の20%のココピート

 肥料:植え付け前に、珪酸カルシウムとカキ殻石灰をそれぞれ一握り半ずつ

 液肥:種まき後に、永田液肥2号(600倍の希釈液)をたっぷり

 

 注:日向土*は小粒を使用するよう、永田農法を紹介している諏訪氏は勧めておられます。私自身も小粒の日向土を使い続けてきましたが、我が家から一番近いホームセンターでは、中粒と大粒の日向土しか販売しておらず、やむを得ず中粒を使い始めました。中粒でも問題なく野菜は育ちます。また、同じ野菜を中粒と小粒の日向石で育てたところ、中粒の方が初期の成長が早かったことがあります。収穫までの生育速度に関して、中粒と小粒に差はないというのが私の結論です。大粒は問題外として、簡単に手に入る種類の日向土か、それに準ずる土を使えば良いと思います。

 

 いつもは鉢底石を水切りネットにいれてプランターの底全体に敷き詰めるのですが、これは排水性を高めるための手段です。ニンジンはあまり乾燥させたくないので、大きな石を穴の部分だけに置き、日向石を直接入れることにしました。

排水穴を日向土で詰まらせないよう、大きな石をのせる

 

 プランターの7分めぐらいまで日向土を入れ、20%相当の水を十分に含ませたココピートと、珪酸カルシウムとカキ殻石灰をそれぞれ一握り半ずつを入れる。(詳しくは「土の準備」をご覧下さい)

ケイカルとカキ殻石灰は目(手?)分量でOK

 

 よく混ぜる。移植ゴテが混ぜやすい。

混ざった状態

 

 種を蒔く筋に、十分湿らせたココピートを薄く敷き詰める。

筋が3本だとこうなる

 ニンジンの種は好光性なので、目の粗い日向土の下にもぐり込んでしまうと発芽しなくなるおそれがあります。また、蒔いた種が乾燥しても発芽しません。そこで、私が開発(?)した【ココピートでバッチリ発芽させるぞ作戦】がこれです。

 

 2時間ほど水にひたしておいた種。実は前の夜に漬けるのを忘れていたので2時間だけに・・・。それでも十分に水を吸って、カリカリに乾燥していたときは丸かった種が、ふやけて細長くなっています。

本来のニンジンの種のカタチです

 

 茶こしで水を切った種をティッシュペーパーに取り、よく水気を拭き取る。乾燥させるのではありません、念のため。種がビショビショだと、手にくっついて、上手に蒔けないからです。

風で飛ばされないように注意

 

 1センチ間隔で種まき。

ほぼ、職人ワザ(見習い?)

 

 種の上に湿ったココピートを薄くかぶせる。ココピートの水分が多いと、厚くなってしまうので注意。

うすーく、が難しい

 

 ニンジンの発芽温度は15℃~25℃。外気温はまだ低いので、ビニール袋をかけて保温します。これをトンネル栽培と呼ぶのです。(畑の場合はトンネル状になりますが、プランターの場合は袋かけというべきか)袋がずれないように、麻ひもで縛ってあります。

45リットル用のゴミ袋がピッタリ

 あとは発芽を待つばかり。楽しみです、ウフフ(*^_^*)。

消費期限はダテじゃない!

 新しい小松菜の種を蒔くと、アレよアレよという間に発芽して、ワサワサ状態になりました。 これまでは種の袋に印刷してある消費期限を1年ぐらいオーバーしても発芽に問題はなかったのですが、やはり、新品は力強い!と思い知らされました。今後はコスパフォ的に考えても、モトを取ったら新しい種を買ってもいいかなと思います。

 元気な双葉が揃ったところで、株間3センチぐらいをめやすに、ハサミで間引きます。

 以前は指で引っこ抜いていましたが、残したい芽の根っこを痛めてしまい、その後の発育に影響するみたいなので、先の細い園芸ハサミを使って、慎重に間引きました。

 ちなみに、園芸ハサミは100円ショップで購入しました。

 実は、ちょいと良い園芸ハサミを持っていますが、土のバイ菌が蘭に付いたら困りますので、ハサミは野菜用、蘭用と分けています。野菜用はさほど切れ味を必要としないから、100円ショップのもので十分です。

元気一杯の芽。間引き前の図。

間引いた後は、わびしい感じ。

ツヤツヤの若芽。間引き後の図。

 

寒くて......。

 2月7日に種まきした小松菜とほうれん草、ビニール袋で保温しているのにもかかわらず、厳しい寒さのせいか、なかなか芽が出ませんでした。

 ほうれん草はなんとか発芽して、少しずつ育っています。

 小松菜はまばらにしか発芽していません。種の消費期限が切れていたためかと思い、あわてて種をまき直すことにしました。

やっとここまで

 左の隅っこにゴミのように写っているのが小松菜。情けない姿です。

胚軸切断挿し木法、経過は!?

 徒長したピーマン・とうがらし組の若芽を救うため、窮余の策として導入した胚軸切断挿し木法。

 だめだった場合に備えて、種も蒔いておくというへっぴり腰のワタクシ。挿し木をしてからというもの、一日に何度育苗器の温度を確認したことか・・・。心配はなんの足しにもなりませんが、放置して、また徒長したり、芽が腐ったりしたら、さっさと種まきのやり直しをしなければ、5月に植え付けできなくなります。

 光合成が必要なので、昼間は覆いを取って、日に当てなくてはなりません。ところが、2月中お天気がすぐれず、曇天続き。南側の窓際に置いていても、陽が差さなくて、ビニール袋でカバーしただけの育苗器内の温度は20℃近くまで下がってしまいます。

 一方、夜の温度は、毛布や断熱材の袋でしっかりカバーできるので、28℃から29℃ぐらいになります。こんな昼夜逆転の温度帯で、根っこを切り取られた若芽は育つことが出来るのでしょうか。

 また、たまに半日ほど晴れた日中には、育苗器の温度は、なんと、40℃まで上がってしまい、あわてて蓋をあけると、もわーっと水分を含んだ空気が顔にあたったりして、仰天したり・・・。

 ピーマンの育苗が「とても難しい」といわれるのが今になって納得できます。

 

 挿し木してから2週間たち、植物のすごい生命力に感心しました。

 めちゃくちゃな温度変化にも負けず、若芽は生きています。そして、保険に蒔いた種も発芽しています。

い、生きてる!

 この数日、ときどき晴れるので、そういう時は育苗器の蓋を開けて、陽に当てます。蓋を開けても温度は30℃ぐらいまで上がります。そして、曇りや雨の日と夜間はビニール袋を2重にかけて口をしっかり縛っておきます。

 丈夫な苗を育てるには、昼と夜で温度差を作ることが大事だそうです。

 昼間は28℃ぐらい、夜間は18℃ぐらいで最初の25日育て、鉢にあげてから最低温度を2℃ほど下げて16℃で25日、一回り鉢を大きくしてから、また最低温度を少し下げるというように、少しずつ外気温と同じ温度帯に近づけていく、順化という作業が必要とのこと。75日で一人前(?)の苗になるまで、しっかり見守ってやらねばなりません。

曇りの昼間や夜のカバー

 温度調整のできるヒーターなしでは、かなり難しい作業でしょうね。せっかく投資したのだから、頑張って5月下旬までの植え付けを目指します。

 

 ところで、バナナピーマンの栽培についてネットで調べてみると、色とりどりのブログに巡りあいました。驚いたことに、私のように目を血走らせて温度計とにらめっこしている人はあまりおらず、4月に入って暖かくなってから、ゆったりと保温育苗しておられる方が大半でした。

 やるぞと思い立って、『必死のパッチ』(関西ではこういう面白い表現があります)で加温育苗してきたワタクシですが、一歩下がってみれば、家庭菜園のベテランさんのように真冬から育苗しなくても、3月、4月になれば外気温も上がるし、別に5月中に植え付けなくても、6月に植えても十分に育ち、収穫は10月末まで続けられるのだから、何もこんなに苦労しなくても良かったのになーという空しい気持ちになりました。

 手探りの野菜栽培、障害にぶつかるのは仕方ないですから、今回の教訓を生かして、来年はのんびり楽しい加温育苗をしたいと、しみじみ思うのでした。

 

哀れ!ズッキーニ組! もっと光を!!

 ピーマン・とうがらし組に先がけて、3日で発芽したズッキーニ組。ビニール袋で保温して、しっかり育つ予定でした。蘭の棚は全体に大きなビニール袋をかけていて、湿度は50%以上、温度は常に15℃ぐらいに保たれています。お天気の良い昼間は25℃近くまで温度が上がりますが、ズッキーニ組にはちょうど良い環境だと信じて、私の注意はもっぱらピーマン組に向けられていました。(これがイケナイんですよね、いつも)

 ふとズッキーニ組の様子を見たら、せっかく本葉が出てきているのに茎が徒長しています。その上、葉っぱが腐って茶色くなっているものまであります。うわぁーっ、やっちまったー!!!

ズッキーニ-ふにゃりと伸びて

 

立ち腐れの苗も

 日照不足、温度と湿度の高さに堪えられなかったのでしょう。涙、涙。

 まあ、ズッキーニを発芽させるのは、さほど難しくないし、40日ぐらいで植え付けられる状態になるそうですから、3月中旬か下旬に種まきと保温育苗で育てることにします。しかし、貴重な種を無駄にしてしまったのは痛い。

 

 また一つ、教訓。洋蘭の好きな環境が野菜の苗に良いと思ってはイケナイ。

ピーマン組、芽が出たけど……。

 ピーマン組は6日で発芽しました。

左:万願寺とうがらし 右:バナナピーマン

 芽が出て、めでたいなどと、くだらぬダジャレを言っている場合ではありません。写真でお分かりのように、徒長しています。なぜか。5日めで発芽が始まり、芽が80%ほどそろったのは1日後。わずか24時間で、新芽はひょろ長く伸びてしまったのです。

 こんなもやしっ子で、いい苗に育つのでしょうか?

 NHK「野菜の時間」のテキストを見ると、徒長した芽では、しっかりした苗にならず、その後の成長も危ういという意味のことが書いてありました。

 温度を保つためにモコモコに包み込み、そのため光が入らずもやしっ子に。う~ん、加温育苗の最初の難関にぶち当たってしまった。

 

 もう少し暖かくなってから種を蒔き、育苗をやり直すかとも考えましたが、せっかく発芽したものをあきらめる前に、試すことがありました。それは、何か? ジャジャジャーン!

 胚軸切断挿し木法!!

 農学博士、木島利男氏が「プロに教わる家庭菜園の裏技」(家の光協会発行、木島利男氏著)で紹介している、病害虫に強くなる苗づくりの方法です。

 『種の栄養を使って発芽する従属栄養から自分自身で光合成を行う独立栄養への転換期……』に、胚軸を切断して挿し木すると、『微生物が組織内に取り込まれ……生育が促進され、病害虫にも強くなり……また、新しい根を発生させるため、根が活性化され、樹勢が強くなります』というスゴイ裏技です。

 ピーマン系の害虫はアブラムシぐらいで、これはキラキラのテープを張りめぐらすだけで簡単に防御でき、病害虫に悩まされるということはないのですが、アブラムシさえもつかなくなるのなら、それに越したことはありません。いつかはこの胚軸切断挿し木方を試してみようと思っていたので、今回のモヤシピーマンの苗を、頑丈な苗に変身させるには良い機会ではありませんか。

 

 てなわけで、モヤシっぽい苗を、先の細い【マイ園芸用箸】を使って、掘り出してみました。

根っこが長くてビックリ

 真ん中あたりで根っこを切り離す。

切った部分

 芽の方を水に浸すこと約2時間

並んで水風呂に

 土に植え直す。空いた部分には、保険として、新たに種を蒔いた。

徒長部分がなくなり、コンパクトに