合原有機農園の豆を測ってみました

 鞍掛豆という、地元では浸し豆にしたりする豆です。

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 幸い不検出でした。豆の重量は700g

お米測定の途中

 お米の測定途中のグラフです。

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測定室仕上げ

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測定の実際(灰と落花生の例)

 講習会が終わった後、ペチカの灰を正確に測定してみました。夜セットし、朝まで8時間測定してみます。朝、結果を見に行く時に、入れ替えに千葉県産の落花生を測定します。参考になるよう、落花生の測定手順を記録しておきます。

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 測定する落花生。

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 まずマリネリ容器の汚染を防ぐため、外側をポリ袋で覆います。ポリ袋のサイズは、横幅25センチがちょうど良いようです。縦の長さですが、35センチで使えますが、もう少し長い方が余裕があります。

 マリネリ容器の底には、センサーが入る大きな窪みがあるので、センサーがつっかえないよう、充分余裕を持たせます。

 次にマリネリ容器の内側にポリ袋を入れます。検体(今日は殻付落花生)をぎっしり入れます。沢山詰めるほど正確に測れます。本当は殻を剥いて可食部だけ測った方が精度が高いのですが、時間が無いので殻のまま。剥いた落花生もあったので、こちらは包装ごと入れてしまいました。皮を剥いて細かく砕いてぎっしり詰めるのが正しい測り方です。

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 何かでこぼれたりしないよう、袋を密閉します。縦が35センチのポリ袋だと、結ぶ余裕は無いので、輪ゴムで閉じます。液体や灰のようにこぼれたり舞い上がったりしやすいものは、35センチのポリ袋では無理でしょう。そういうもののためには、もう少し大きなポリ袋を用意して下さい。

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 マリネリ容器の蓋を閉めます。

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 マリネリ容器全体をもう1枚のポリ袋で包みます。検体を詰めている際に、外側のポリ袋を汚染している可能性があるので、それによる測定器の汚染を防ぐためです。上から被せて、下のセンサーの穴に入れても、ポリ袋に入れてマリネリ容器の上で結んだり輪ゴムで閉じても、蓋が汚染されない処置をとっていた場合は、蓋をする前に袋に入れてから、蓋をしても構いません。薄手のポリ袋2-3枚なら、その上から蓋を閉めることができます。

 ここで重量を測定します。マリネリ容器とポリ袋3枚の重量は150グラムなので、測定した重量から風袋の重量150グラムを引いた数字をメモして測定室に向かいます。

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 測定室では昨日セットした灰の線量が出ています。昨日も出た、セシウムの比率がおかしい、という警告が出ています。それより、測定ピークのチューニングがずれていますね。チューニングし直しが必要です。

 幸いなことに、非電化工房の測定器に付属するソフトには「後からチューニング」という機能があるので、測定し直す必要はありません。

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 ハッチを開けて温度を確認します。現在5.2度。

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 最低温度は4.5度だった模様。昨晩はマイナス6度まで下がったようですが、それでも1度しか下がっていません。

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 最高温度は5.3度。今の温度です。断熱しているので、人がいるだけですぐ温度が上がりはじめます。

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 さて、問題の測定区間の再チューニングです。

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 画面右下の枠内左上の「後からチューニング」ボタンを押すと、再設定画面が出ます。

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 3本の線をカーソルで掴んでドラックし、3つのピークに合わせ、「OK」ボタンを押すだけです。

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 するとすぐに再計算結果が表示されます。良くできてますね。それはいいのですが、わが家の灰にセシウム合計で223ベクレルも線量があり残念です。しかもセシウム134が少ないので、半分が福島由来、半分がチェルノブイリ由来とは・・・。

 それなりに薪には気を付けていますし、薪の段階では1ベクレル程度ですが、200ベクレルの灰が舞い上がっているのを吸い込んでしまう機会はしょっちゅうあるわけで、もう少し管理レベルを上げる必要があるようです。

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 断熱箱のハッチを開け、検体(灰)が入ったマリネリ容器を取り出します。

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 センサーが見えます。この上に重いものを落としたりして壊さないよう気をつけましょう。

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 落花生が入ったマリネリ容器をセットします。多分大丈夫とは思いますが、ポリ袋が上にはみ出し過ぎていると、蓋を閉めた時に破れてしまうかもしれません。でも指で押さえて蓋を閉めたら指を切ってしまった、ということが無いよう、注意して下さい。

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 蓋を閉めて、「新規測定」ボタンを押して測定開始です。

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 検体の情報を入れるウインドウが表示されます。測定時間、検体重量、検体名、採取場所、採取日時(初期値は今の時間)などを入力します。備考欄には何を書いてもかまいません。実際の採取日時を入れると、採取日の線量がどれ位だったか計算してくれる機能があります。

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 「測定開始」ボタンを押すと測定が始まります。赤いグラフはバックグラウンド値です。青い線が実測したガンマ線の数です。赤より上の青い部分が検体からの線量ということになります。

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 2時間経ちました。素晴らしい、「不検出」です。2時間(7200秒)測定して、検出下限が総セシウムで6ベクレルです。検体が軽いので検出下限が上がってしまいます。もう少し精度を上げたいので、測定時間を延長することにしました。

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 モアレが出て見にくいですが、画面の真ん中位の「続きから測定」ボタンを押します。

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 何秒延長するか入力して「測定開始」を押します。4時間延長してみました。これで測定下限がどれ位になるでしょうか。結果が楽しみです。

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 4時間後の結果です。検出下限がセシウム合計で4.9ベクレルでも不検出でした。時間の平方根(ルート)に比例して精度が上がるので、精度を倍にするには4倍の時間が必要です、重量には直接比例して精度が上がるので、沢山詰め込むことの重要さが分かります。

測定器の使用方法講習会

 測定器の使い方を説明する講習会を開きました。来週もう1回あります。

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 ソフトの使い方は実は簡単なので、すぐに慣れられるでしょう。一番重要なのはは安全管理と検体の取扱です。

  • 怪我をしないよう、測定器の蓋の開け閉めは慎重にゆっくり
  • 測定器を壊さないよう、温度差のあるものは測定しない
  • 測定器/測定室を汚染しないよう、測定中に醗酵したりしない対処を

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 それぞれの人が専用のマリネリ容器を使えるようにしています。

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 測定室の外で。測定室へは自由に出入りできるようになっています。

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 わが家のペチカの灰を試しに測ってみます。測定検体が万一こぼれた場合も、断熱箱の汚染が防げるよう、シートで保護しています。会の尾崎さんと竹内さんが早く来て手伝ってくれました。ありがとうございました。

 マリネリ容器を測定器に入れて、

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 測定器の蓋を閉めます。蓋は30キロ以上あって重いので、測定器と蓋の間に指が挟まれると切断してしまうので、開け閉めはゆっくりやらねばなりません。

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 温度変化を抑えるため、断熱ハッチを閉めます。まだパソコンが仮設なので、ケーブルを設置してないため残念ながらハッチは完全には閉まりません。灰の測定を始めました。

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 灰の測定結果です。廃材や輸入材のは材以外燃やさないようにしているのに、線量が出ています。残念。でもセシウム137が100ベクレル/kgもあるのに、セシウム134は検出されませんでした。

 ソフトがこの2つの比率を常に計算していて、結果がおかしいと警告が出ていました。つまりこの線量は、チェルノブイリの影響で汚染された北欧材から来ているということです。ちなみにまだ設定が完全ではないのと、10分しか測っていないので、測定値の信頼性はあまり高くありません。

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 最後にバックグラウンド値の設定をやり直しました。到着した時は31cpsに設定されていましたが、実測値は8cpsでした。かなり違いがあるものです。遮蔽容器に入れないと、200cps近くあるので、遮蔽容器の重要さも分かります。

遮蔽容器にセンサーを設置する

 いよいよ遮蔽容器にセンサーを設置します。遮蔽容器の蓋に載っているのは温度計です。全面200ミリ以上の断熱材で断熱しているおかげで、温度変動はほとんど無いようです。

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 手前においてある丸いものは、光って良く見えませんが、左側がセンサー設置用の台。薄いけど鉛で、一応遮蔽も考えているようです。右側の真鍮製がマリネリ容器を乗せる台です。真鍮なので、ガンマ線が遮蔽容器の鉛に当たって鉛から出る放射線を遮蔽できます。これから2つを遮蔽容器本体に設置します。

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 まずは下のセンサー台から。遮蔽容器の壁からボルトの頭が3つ出ていますが、センサー台の下にも同じように3つあり、その上に乗っています。

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 センサーと初の対面。これまでは壊れると困るので、緩衝剤で梱包されたままハンドリングしていました。

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 電源測定ユニットからのケーブルを接続します。

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 センサー台に取り付けました。上から穴に差し込むだけです。

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 万一の汚染を少しでも軽減するため、センサー部にポリ袋をかぶせます。

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 これが付属の校正用線源(検体)です。

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 汚染を防ぐため、ポリ袋のまま測定器にセットします。

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 バックグラウンド値が高過ぎるので、設定し直さなければなりません

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 測定室内の断熱箱内に設置した遮蔽容器内は8.0cps。初期設定よりかなり低く、少し精密な測定ができそうです。これで実際の測定が開始できます。

設置環境の測定

 ソフトがちょっと不調で、昨日はセンサーの設置までたどりつきまでんでした。

 メーカーの非電化工房に問い合わせたところ、新しいバージョンへのアップデータがあるとのこと。送ってもらってインストールしたところ、正常に動くようになりました。

 バージョンも1.5.5に上がり、めでたしめでたしです。まずは設置環境を測定しておきます。センサーだけを使って測定室周辺の線量を測定します。今後再放出や測定検体による汚染があっても、評価することができます。

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 早速起動すると、自動的にバックグラウンドの測定が始まります。残念ながらカーソルに触ると測定値が消えてしまったので、再測定します。

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 測定室外のバックグラウンド(遮蔽無し)は194.3cpsでした。ソフトの設定値がバージョンアップ前と変わっています。初期設定を壊してしまったのかと非電化工房さんに確認しましたが、計算方法を変えたので若干変わるのは問題無いそうです。校正用検体を測定して問題が無ければ設定は変わっていないとのこと。OKでした。一安心。

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 断熱箱内の温度。昨晩と変わっていません。断熱箱がそれなりに役立っている模様。

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 最低温度。0.1度しか変動していない。

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 最高温度。これは昨日の設定前の温度です。上側にどれ位触れるかはいずれ測定してみます。

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 測定室内のバックグラウンド(遮蔽無し)は209.9cps。

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 断熱箱の上のバックグラウンド(遮蔽無し)は197.0cps。断熱箱の床下は水の層で遮蔽しているので、若干効いているのかも。

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 センサーを断熱箱内に入れます。

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 断熱箱内のバックグラウンド(遮蔽無し)は173.6cps。水の遮蔽がそれなりに効いている模様です。ここまでで環境のチェックは終わりです。

遮蔽容器へのセンサー設置準備

 センサーを設置するための準備に入りました。

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 測定器が汚染された場合でも、測定室が汚染されるのを防ぐため、ビニールシートを敷いて固定しました。そして遮蔽容器に蓋を取り付けます。蓋だけで40キロぐらいあるので、遮蔽容器を移動する時は蓋を外しておきました。

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 固定用のボルトを締め付けます。位置を調整してキャスターを固定し、これでセンサーの設置準備完了です。後は測定室の線量を測って記録しておけばセンサーを設置できます。

測定室と周辺の環境チェック

 合原家のガレージの中に、100ミリのロックウールで断熱した小部屋を造り、さらにその中に同じく100ミリの断熱箱を作って測定器を設置しました。基礎部分以外はガレージ自体も100ミリ断熱しているので、それなりに温度変化が抑えられることを期待しています。床も計200ミリ断熱材を入れています。

 ガレージ自体に設置している温度計の記録では、過去の最低温度が-1.7度、最高温度は36.3度です。冬は-10度以下になることもあるので、最低気温はそれなりに維持できそうですが、最高気温との差を抑えられるかが問題になりそうです。

 夏に温度変化を測定して、問題がなけれ良いのですが。測定室の容積をできるだけ小さくして、温度変動しにくくしてありますが、念のため小型のクーラーも設置してあります。

 また、環境放射線の遮蔽効果と、熱変動の吸収を兼ねて、床面に約170ミリ、外周で約100ミリの水の層を設置しました。断熱材もあるので、床面は40センチ位上がることになります。ペットボトル入りの純水を並べています。水だけで180キロあるので、温度的にもそれなりの緩衝効果が期待できそうです。

ソフトとセンサーのチェック

 設置する測定器は非電化工房のCSK-3iです。専用のソフトとパソコンがついてきます。センサー単体をパソコンにセットして動作確認を行います。

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 ソフトを起動すると自動で立ち上がるバックグラウンド測定機能。合原家の2階でテストしました。バックグラウンドは出荷前に初期設定されていて、遮蔽容器が無いので「バックグラウンドが設定より高過ぎる」と警告が出ます。

 設定値は31cps、実測値は209cps。セシウムのピークらしきものがわずかに見えます。明日測定室の周辺も計測してみるつもりです。

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 センサー、電源測定ユニット、パソコンをまとめて運ばねばならないので、配送に使われていた箱に入れたままテストしています。

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 単なる興味で、合原家1階に移して測定してみます。ペチカがあり、どうしても灰が周辺に舞ってしまうので、どの程度影響しているのか。

 測定結果は写真ではよく見えませんが、238cps。やはり15%ほど高いですね。ピークがずれているように見えますが、セシウム137と、その近傍の134のピークらしきものが出ているように見えます。

 段ボールに校正用の線源が入っていたことを思い出し、取り出して測定してみましたが、241cpsほとんど変わらない結果になりました。測定時間が5分なので、測定の揺らぎの範囲内でしょう。線源は総セシウムで約250Bq/kgなので、密着させないと影響するほどのガンマ線は出ていないということのようです。

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